ケモミミ生活 ~獣耳作品情報ブログ~

獣耳のいる生活をはじめてみませんか?
獣耳キャラクターに関連する最新情報と懐かしい情報を織り交ぜて紹介していきます。

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狐耳

キツネ耳アニメの感想。『戦国妖狐』第7話~第10話

実はまだ原作5巻目前半くらいしか進んでいないのが驚きの、見どころ盛りだくさんのアニメ版!

●第七話 火岩と芍薬

第一部の山場の一つ!

以前の記事でも書きましたが、アニメ版は寂しげなシーンを演出するのが巧いので、灼岩がやられる場面もかなりしっとりとした印象になっていて、原作とはまた違った余韻を感じます。
原作はもう少し無機質的・断片的に場面が進行する感じで、あちらはあちらで凄く印象に残るシーンなのですが。

考えてみると芍薬は本作の登場人物の中でも随一の癒し系なので、彼女がこの段階でいなくなることが、その後の修羅界のごとき物語の展開を決定づけたといえそうです。


●第八話 魔剣士
灼岩の事で真介が闇堕ちして「おかしくなってしまった」雰囲気の描写がとてもよい感じ。

たまはこの話からもみじ模様の羽織をまとうように。
たまは要所要所で印象に残る衣装替えをするキャラクターですが、主要登場人物のうち彼女だけ物語の最初から最後まで精神面がブレない(成長しない)タイプなので、この衣装替えが他の仲間と一緒に「ちょっとずつパワーアップしている」感を出しているんですよね。


●第9話 山の神(前)
ついに「くずのは」の話題がでてきた。
真面目なたまからすると「自分の母親が恥ずかしいことしていて恥ずかしい(動転)」という感じなんだろうけど、漫画だとヤレヤレ感が強いのに対して、アニメでは超恥ずかしがっているのがカワイイ。

そしてタヌ吉朗の注目シーンも、展開は原作と同じだけどアニメ版ならではの演出が良い感じ!
原作だとなんかタヌ吉朗が人間の女になりきれてない(ヤクザの男衆みたいな態度)のに対して、アニメはかなり色気があってだいぶ化け能力が上がっています。

あとアニメでもちゃんと「にくきゅ・・・」を再現してくれたのも二重マル。


●第10話 山の神(後)

タヌ吉朗に続いてたまもすっぽんぽんに!

・・・そこは良いとして、このたまの修行の話で好きなのは「主観時間で10年間瞑想する」をさらっとやってのけてしまうところなんですよ。二百年近く生きている人外の存在の凄みが出てる。
たまはこういう時間感覚とか精神面がブレない(頭が固い・頑固ともいえる)点が、見た目と設定だけの凡庸なロリババァとの格の違いを見せつけています。

白熱のバトルシーンも満足だな~
山の神の声を担当する高垣彩陽さんの演技が、いかにも不敵で胡散臭い(褒め言葉)感じでとても良い。人の意のままにならない日本的な荒神っぽさがよく出ています。

 

キツネ耳アニメの感想。『戦国妖狐』第4話~第6話

たまのトレードマークはそういえば大根だったな・・・ということを思い出させてくれるアニメ版!

●第四話 迅火と人間

この宣伝にも使われているドヤ顔たまが可愛すぎてヤヴァいのですよ。

たまは色々強引で無茶苦茶な部分はありつつも、とにかく真っ直ぐなので、支えて応援したくなるところは、いかにも水上作品らしいヒロインであります。アニメもちゃんとあの長い台詞をきっちり演説している所(特に子供に言って聞かせる場面)が良い。


●第五話 氷岩

『戦国妖狐』の「戦国」要素が見え始めてくる話。
原作はキツネ耳バトル漫画なのだけど、剣豪将軍・足利義輝がちゃんと出てきてちゃんと活躍する数少ない戦国時代漫画でもあるので、歴史好きとしてはアニメでその部分がちゃんと描かれるかも期待なのですよ!

あと本作で好きな点は「龍」がマジで桁違いに強いことをしっかり表現してくれるところ。
東洋西洋限らずファンタジーで龍が出てくるのは定番だけど、やっぱり龍は人の常識では計れないくらいに強くないと!と思う人間なので。
原作漫画は驚異のコマ割り・ページ表現(単行本2巻・P144)で神雲の桁違いの強さを表現していたけど、アニメ版も灼岩の横を吹き抜ける突風、の表現を巧く使って再現しようとしているのが好印象でした。


●第六話 ふこう

「ふこう」の話と「猩々の酒」の話は原作と順番が逆になっていますが、流れ的にはこれでも全然違和感ないですね。
道錬が出てくると本作のワクワク感が加速してきます。
『戦国妖狐』は水上作品の中でも「好戦的な奴らが集って死闘を愉しむ」感が凄く強いのですが、道錬はその「好戦的な奴ら」の代表格ですから。

とはいえ、この第六話はこれまで今まで息もつかせぬバトルバトルバトルな展開だったアニメ版ではわりとバトル少なめの回で、「ふこう」の闇の話は原作よりもイメージが膨らむような内容になっています。こういう寂しげなシーンの演出がアニメは良い感じです。

物語が原作通りなら、次の7話・8話あたりが一つの山場のシーンになるはずなので、そこがアニメでどう描かれるのか楽しみですね!

 

キツネ耳アニメの感想。『戦国妖狐』第1話~第3話

『プラネット・ウィズ』から『惑星のさみだれ』と来て、水上悟志作品アニメ化の流れが来ていたのでもしかしたら・・・と思っていた『戦国妖狐』がついにアニメ化されましたヤッター!!

大好きな作品だし、アニメも良い感じの出来になっているので、しっかりと感想書いていこうと思います!

●第一話 我ら乱世を憂う者
基本的にほぼ原作通りの展開。
高田憂希さんのたまと斉藤壮馬さんの迅火の演技はイメージに合っていて凄く良い!

たまは「人間から見るとロリババァだけど妖怪基準ではまだまだ若手で未熟」という、ロリババァに対するストライクゾーンが狭い私の好みに絶妙に合致するタイプの一人なので(このタイプの他の例は『大正もののけ異聞録』の鈴音とか)、そういった一面がちゃんと滲み出ているのが素晴らしい!
わりと悪戯っぽさがあるのが良いよね。


●第二話 灼岩

後々の展開を知っていると、『戦国妖狐』全体を通しての主人公はたまと迅火以上に真介である、という一面があるのですが、その面が早くも見え始めている回です。

あと、人間の迅火は人間離れした雰囲気があり、妖怪(闇)のたまの方が逆に人間っぽいという雰囲気もすごくよく出ています。

というか、展開早っという感じがするのですが、原作がそもそも展開早いのですな。
アニメ3話までいってもまだ原作1巻が終わっていないくらいだし。


●第三話 永禄七年

迅火が人間嫌いになるきっかけの過去のエピソード、流れは原作と同じなんですが、演出と雰囲気が相まってアニメ版凄く良くできてるな~
迅火が人間を憎む感情に自然と共感できてしまう。
たぶん迅火を護る「毛の闇」を演じている竹内良太さんの声によるところが大きいんだと思う。「毛の闇」は原作よりもモフモフ感があるのでそのあたりもプラス要素かも。

モフモフといえば、アニメならではの要素としてたまの狐耳がわりと頻繁にモフモフぴこぴこと動くのも見所ですね!
引き続き、けれん味のある物語と、たまやくずのはのキツネキツネ要素に注目して視聴していきますよ~

 

「このツヤッツヤふわっふわな毛並みを忘れたとは言わせないわよ!」(by魅音)『狐仙さまにはお見通し-かりそめ後宮異聞譚-』2巻

照帝国の宮殿を闊歩するは、怪しい化け狐・・・ではなく、狐仙の魅音!
「仙」を名乗るにしては能力も不十分で、発言も怪しかったりしますが、決して妖怪ではない狐仙さまが、今度は大神の西王母を相手にして、大切な人を取り戻すために動きます!!
中華後宮あやかしミステリー『狐仙さまにはお見通し-かりそめ後宮異聞譚-』の2巻目が1月12日より発売中です!

暴政を極めた先帝が討たれ、現皇帝・俊輝(しゅんき)によって国の立て直しが図られている照帝国。
狐の妖怪・・・ではなく、神に近い「狐仙」である胡魅音(こ みおん)は、前回後宮の怪異事件を解決したことで、故郷にひとまず戻っていました。

そんなある日、彼女は急に禁軍大将軍・翼飛に呼び出され、前回の事件でパートナーのようになった女嫌いの方術士・昴宇(こうう)が大変な事態に陥っていることを知ります。
彼の身体からは魂が抜け、魄だけとなって眠り続けている状態となっていたのです。

どうやら冥界の女神・西王母によって、昴宇の魂が人間世界(陽界)の裏世界「陰界」に連れ去られたらしいことを知った魅音。
持ち前の行動力と勢いで、大神・西王母に直談判するため陰界の後宮に乗り込んだ彼女ですが、果たして――?

※ ※ ※

猫獣人の一人称で語られる珍しい異世界ファンタジー『猫の手でもよろしければ』を著した、遊森謡子先生による中華ファンタジーの続編です。
猫の手でもよろしければ (レジーナブックス)
遊森謡子
アルファポリス
2017-12-01

猫の手でもよろしければ (レジーナCOMICS)
遊森謡子
アルファポリス
2020-04-17


今回は1巻よりも狐成分が増している感じで、対立する相手側にも狐が出てきますし、魅音の狐的魅力もさらに増しています。
記事タイトルにも引用している「このツヤッツヤふわっふわな毛並みを~」の台詞はよく考えるとヘンテコなんですが、本文中で読んでいると狐キャラの決め台詞としてなかなかキマってるかも、と感じる点が、だいぶ読者を魅音の世界観に巻き込んでおります。
とにかく魅音の行動力と勢いに元気をもらう作品です。

※ ※ ※

自著の『ケモ耳文化研究概論』の中で、時代を経るにしたがって狐耳キャラクターは「狐巫女・狐神使」として神社組織に組み込まれる描写が多くなったという点に言及したのですが・・・
ケモ耳文化研究概論
白根こま
総合科学出版
2022-10-21


本作『狐仙さま~』は中華世界が舞台でありながら、魅音が陽界・陰界のそれぞれの後宮の組織階級に組み込まれる形になっていて、その身分の上下が事態解決の一つのキーになるという描かれ方をされます。
これ本場中国の狐耳作品である『縁結びの妖狐ちゃん』でもそういう傾向があったので、必ずしも日本だけの感覚ではなさそう。東洋的な価値観なのかな?
猫耳が動物としての習性のイメージからあまり組織化されづらくて、犬耳・狼耳が組織的な存在になる、というのは分かるのですが、習性的にみるとあまり群れる感じのしない狐耳が階級組織に属する存在として描かれがちなのは、どういう経緯でそうなったのか興味深いところですね。

※ ※ ※

他作品ではあまり見ない魅音の狐キャラクターとしての特徴が、「卵が好物である」という点。
これは日本で狐の好物が油揚げだとされるのと似たような感じで、中国では鶏卵が狐の好物とされる点を反映しているのだと思われます。

創作中華ファンタジーで狐の妖怪を出そうと思っている人は、この描写は要チェックです!



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実は狐女中漫画としても珠玉の一作!『狐のお嫁ちゃんと息子ちゃん』3巻

お嫁さんは化け狐(約330歳)で、その息子も狐なのです!
狐嫁と狐息子との山あり谷あり結婚生活を描く新世代妖怪漫画『狐のお嫁ちゃんと息子ちゃん』の3巻目が12月25日より発売中です!

地域の文化資料館で学芸員をしている青年「ぬしさま」こと浩一(コウイチ)と、化け狐「お嫁ちゃん」こと和葉(カズハ)は結婚して子宝にも恵まれ、現在絶賛子育て中!

息子の直(アタル)はたどたどしいながらも歩いたり喋ったりできるようになり、最近では好き・嫌いの自己主張も激しくなって、浩一と和葉を困らせることもしばしば。
そんな中、狐のお嫁ちゃん一家を付け狙う、化け狸娘の怪しい影が・・・!

新キャラ登場で話が膨らむ3巻です!

※ ※ ※

アタルの乳児期が過ぎ、家族総出で出かけたりイベントで遊んだりできるようになって、「夫婦」の話から「一家」の物語へ、という雰囲気が強くなってきました。
また、アタルがある程度母親から離れても大丈夫になったので、お嫁ちゃん和葉は再び狩猟に出かけられるようになり、本作のもう一つの一面である狩猟漫画としての要素も3巻では存分に見ることができます。
前シリーズが夫婦の惚気を描くことに比較的特化していたのに対して、今シリーズ『狐のお嫁ちゃんと息子ちゃん』になってからは、アタルの成長に従って、物語の前面に出てくる要素が1巻ごとに変化する、という興味深い展開を見せています。

※ ※ ※

さて、猫耳メイド以上に、「狐耳メイド」はケモミミジャンルにおける定番属性です。
やや古い作品ですが『きつねさんに化かされたい』といった名作があります。
(狐娘のこくりさんはメイドの格好をしているだけで、本当にメイドとしては働きませんが)
メイドじゃなくて仲居さんですが、『このはな綺譚』も狐耳メイド物の系譜にあるといえるかもしれません(12~13巻では柚たちが洋館ホテルでメイド姿で働いたりしますし)
そして本作、特に『息子ちゃん』になってからなのですが、お嫁ちゃんの実家からやってきた狐女中のトウメがすごく良い味を出しています。ちょっと古風で現代人間社会に追いつけない部分はありつつも、困った時にはいつでも頼りになる「おばあちゃん」ポジション。
狐っぽさのある細目・糸目な表情も凄く良い!

作者Batta氏のコメントからも、かなりこだわって描いているキャラクターであることが見て取れます。

『猫耳メイドと少年王子』の狐メイド・トパーズのように、狐女中の良さは「他のケモミミ種との比較した時の有能さ」にあると思うのですが、『狐のお嫁ちゃんと息子ちゃん』においては3巻から本格登場する化け狸の笹音との対比がその効果を担っているように感じます。
(笹音は気質的にはトウメと似ているけど、経験に裏付けされた能力がまだ不足している)
今後も、トウメと笹音の動向に注目なのです!

 

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