ダンジョンで拾得されるアイテムや食材の鑑定を行い、冒険者パーティーの安全な行程をサポートする「鑑定士」。
主人公ソルトはS級の肩書を持つ敏腕鑑定士ですが、ハーレムを作るためという邪な理由によって、S級戦士のパーティーから追放されてしまいます。
もともと危険な冒険をすることが本意ではなかったソルトは、相棒の黒猫シューとともに気ままなスローライフを送るつもりでしたが・・・ある朝起きてみると、なんとシューが女の子になってしまって予想外の状況に!!
『S級鑑定士なのにパーティー追放されたので猫耳娘と農業スローライフしようと思います。』のコミカライズ版1巻目が10月12日より発売中です!
さて、シューはただの猫ではなく、知恵を持ち人語を解するS級魔物なのですが、今まで人型にならなかったのは、以前のパーティにいた女好きのS級戦士タケルから言い寄られたくないがためでした。
人型になっても猫の時と変わらずべったり寄り添ってくるシューに少し戸惑いながらも、当初のスローライフ計画通り、農業をするための土地と家を探し始めるソルト。
しかし、「ソルトが不当な理由でタケルのパーティから追放された」と冒険者ギルドに抗議する謎のC級戦士女性フィオーネの出現により、スローライフ計画はさらに予想外の方向へと捻じれていくのでした・・・!
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スローライフしたいのに周囲が意外と放っておいてくれなくて、なかなか波乱の生活から抜け出せない有能S級鑑定士・ソルトの日々を描く作品です。
原作小説はカクヨムで読むことが可能で、第20話『ドラッグ・スムージー(2)』までが漫画化されています。
ソルトのスローライフ計画は少しずつ進んでいきますが、基本的には「ダンジョンのある世界でダンジョン外の冒険を描く」ことに焦点が当てられています。
本作、ソルトと猫耳娘シューの距離感が独特で、お互いに大事な相棒だとは思いつつも、恋人関係とはちょっと違う感じなんですよね。
原作では後に二人が温泉に入ったり、シューの身体を洗ったりする場面があるんですが、シューの方はソルトの裸を見たり、裸を見られたりすることにあまり羞恥心が無い感じ。
シューとソルトはあくまで猫と人間の関係であって、恋人関係になったりはしない、という一線が引かれているのかもしれません。あるいは猫のシューからすると、男女の恋人関係というのは人間の価値観で、猫にとって気に入った人間と同居するのは当たり前ということなのか。
『転生魔術師の英雄譚』や『チートな飼い猫のおかげで楽々レベルアップ。』、『マイバイブルは『異世界召喚物語』』、『魔法書を作る人』等、女性キャラが大勢登場してもハーレムにならない「ケモミミ娘が唯一の恋人」タイプの小説が多くありますが、本作はそのバリエーションの一つといえるかもしれません。
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本作のコミカライズを手がけるのは『魔王様に召喚されたけど言葉が通じない。』で素敵なケモミミ娘ペチカを描かれていたうたしま先生!
うたしま先生の描かれる猫耳娘シューは服装がとてもお洒落で、何をしてても超カワイイのですが、「うたしま先生のケモミミっぽい」って感じさせるのが、この不機嫌な表情。
『S級鑑定士なのにパーティー追放されたので猫耳娘と農業スローライフしようと思います。』1巻P18(うたしま/小狐ミナト/フレックスコミックス株式会社)
この、見るからに不機嫌そうなピーナッツ口に、軽蔑の眼差し・・・『魔王様に召喚されたけど~』のペチカもよくこのような表情をしていましたが、今作でもたっぷりこの表情を堪能できます!
先生ご自身もこの魅力を認識されているようで、単行本版ではわざわざ不機嫌なシューの表情だけ集めたオマケページも収録されているので、うたしま先生の描くケモミミっ娘が好きならぜひ本書を入手しましょう!
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