とある普通の街で暮らす猫っぽい姉妹、うめともも。
二人のごくごく普通の生活を、透明感のある描写で鮮やかに描き出します。

2020年代における究極の日常系漫画『うめともものふつうの暮らし』。
待望の6巻目が5月17日より発売中です!

主に家事全般を担当し、落ち着いていてしっかり者だけど、時に失敗することもあるうめ。
元気で活発で、いつも食べ物のことで頭がいっぱいだけど、時には自分で料理をすることもあるもも。

二人は、
スーパーマーケットの福引をしてみたり・・・
お祭りの屋台で飲み食いしたり・・・
ちょっとした手芸をしてみたり・・・
湯たんぽを試してみたり・・・
壊れたテーブルの代わりを探したり・・・
安価な訳ありイチゴを美味しく食べようとしてみたり・・・と、
ごくごく普通の日常を送っているのでした。

※ ※ ※

「ふつう」っぽさの純度が、ほんと凄いなあと思います。
DAY52(52話)の祭りの話なんか、「祭り」という特別なイベントを描きながら、最後に入る場所が●●●●●●という点で、漫画的・物語的でない、いかにも「ふつう」にありそうな、日常の飾り気のない風景をさり気なく描いてみせている所が凄すぎです。

※ ※ ※

DAY57(57話)にて、ももがカルタを自作する話が出てくるのですが、この中でももが「自画像」を描く場面が出てきます。
自画像もネコミミということは、やっぱりももとうめは二人とも本当に猫人間なんだなあと・・・。
(普通の人間が漫画上の描写として猫耳化されているわけではなさそう)
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『うめともものふつうの暮らし』6巻P86(藤沢カミヤ/竹書房)


この作品「ふつうの暮らし」を徹底して描いているのに、物語世界の中心であるうめとももの存在が異様すぎる、という不思議なアンバランス感が魅力の一つでもあるのですが、この手法は「人型のネコのいる世界」の進化系とも考えられるのかな。

作者の藤沢カミヤ氏の代表作『ねこのこはな』は「人型のネコのいる世界」(ネコが人型であることに誰も疑問を持たない世界)を描いたネコミミ作品の代表例でもあるのですが、異様な存在を日常世界に放り込んで疑問を持たせないという手法自体は、『ねこのこはな』で培ったものといえそうですね。


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