モンスター討伐を仕事とする「狩人」としての生活に嫌気がさした青年キクル。
引退を決心した彼は、獣人武道家ヒタム・キャンをはじめとする新人たちに仕事を引き継ごうとするのですが、新人たちはまだまだ一人前にはほど遠い状況で、全く引退できそうにありません。

そんなキクルに光明をもたらしてくれたのが、赤魔術師ノマと、獣人の屍術師オックリ。
それなりの実績を持つ二人が協力してくれるようになって、ようやく自分の負担も減るかと思った矢先。
新たに、やたら迷惑なメンバーが加入してくるのでした・・・!

狩猟ファンタジー風エロコメディ『不徳のギルド』の8巻目が8月11日より発売中です!

わざわざ温泉旅館に慰安旅行にいったのに、結局新人+αの女性たちに悩まされて精神的に疲弊してしまったキクル。

そして休暇から戻ってきてみると、拠点としてたメブキの街では、「コインちゃん」と呼ばれてやたらとちやほやされている女盗賊が目立つようになっていたのでした。

取り巻きの男どもに討伐実績やアイテムを貢がせることで成り上がってきた彼女は、次の狙いをキクルに定め、アプローチを仕掛けてきますが・・・!

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8巻は再びキクルと新人たちの狩りの日々が描かれます。
新キャラとして女盗賊コイン・ロリンパスが登場。

他の作品だと十分えっちなヒロイン役が担えそうな彼女ですが、本作ではひたむきやハナバタ(巨乳むっちり枠)に完全に押されてしまっていて、「微妙な女」扱いにされてしまっているのが面白いかわいそう。

温泉宿の女将テースさんとのやりとりを見る限り、キクルは(スタイル的には)とにかく大きい方が好きなタイプみたいですしね。

毒舌腐れ縁ヒロインとしても、トキシッコにやや負けている感があり、いい所無しのコインがこれからどう活躍(?)するのか楽しみなところ。

ちなみに、コインが登場して一つ良かったことが、「獣人」としか説明されていなかったひたむきとオックリの動物種が、彼女のおかげで分かるようになったこと。
彼女はひたむきを「ワンコ」、オックリを「狐女」と呼びます。

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今回注目した描写。
オックリとひたむきにはどちらにも牙が描かれます。
この作品では、こういう八重歯(牙)が描かれるのは獣人キャラだけであり、他の人間種のキャラと厳密に区別されていることが分かります。
(他のヒロインたちは前歯は描かれるけれど、八重歯っぽいものは描かれない)
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『不徳のギルド』8巻P73(河添太一/スクウェア・エニックス)


ぽわぽわして攻撃的な印象の無いひたむきにも、牙が目立って描かれる所が良い感じ。
『このはな綺譚』の記事でも書いたことがあるのですが、穏やかそうな獣耳っ娘に牙をきちんと描くことで、野性味を付加して魅力を増す効果があります。