王太子妃の地位を射止めるために、陰謀渦巻く華麗な宮廷社会でせめぎ合いを続けていた伯爵令嬢。
しかし、ある時、彼女は何者かに犬にされてしまう呪いをかけられてしまい、宮廷社会から脱落してしまいますが・・・。

でも、大の動物好きである王太子の心を射止めるなら、犬の姿の方が好都合かも!?

メタモルフォーゼ恋愛譚『元王太子妃候補ですが、現在ワンコになって殿下にモフられています』が好評発売中です!伯爵令嬢ルイーザ・ローリングは、王太子妃の地位を目指して、自らを磨き続けてきました。
彼女が王太子妃の地位を目指すのは、外交官にはなれない女性の身で唯一、外国の人間と仕事をできる「妃」という立場に憧れを持っていたからです。

しかしながら、王太子ヴィクトールは全く彼女に興味がない様子で・・・
そもそも動物好きで少し世離れしたタイプであるヴィクトールは、宮廷社会そのものにあまり興味を持っていないようでした。

そんなある日、ルイーザは突然、犬になってしまいます。
何者かの呪いかと思われましたが、下手人も元に戻る方法も分からず、途方にくれる彼女。

いろいろなドタバタを経て、彼女はなぜかヴィクトールの犬・・・命名「ショコラ」となり、彼に猫可愛がり・・・もとい犬可愛がりされることになります。

ルイーザ=ショコラは、犬としてヴィクトールと接する中で、彼の知らなかった一面に気づくことになるのでした。

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犬になった伯爵令嬢のドタバタ劇・・・みたいな感じかと思っていたのですが、わりとシリアスな一面もある恋愛譚です。

ルイーザが身体だけでなく、精神的な面まで本気で犬化していく過程が丁寧に描かれるので、読者としてかなり心配になってくるんですよね。

人→動物のメタモルフォーゼ小説が読みたい人には、非常におススメの一作です!

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本作のルイーザは犬化した後は完全に犬で、人の時は完全に人なので、イヌミミ娘の姿にはならないのですが、「犬化した状態での自己像」がイヌミミ娘として挿絵に描かれています。

『お兄ちゃんのことが好きすぎてにゃんにゃんしたいブラコン妹だけど素直になれないの』と、同じパターンですね。


彼女、面白いのが、人間の時に付けている髪飾りが、すでにどことなく犬耳を連想させるところ。
本作を読み終わった後、改めて彼女の姿を見ると「犬だ・・・」と思ってします。



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