とある普通の街で暮らす猫っぽい姉妹、うめともも。
二人のごくごく普通の生活を、透明感のある筆致で綴ります。

新感覚ブラックゆるふわ漫画『ウサギ目社畜科』の藤沢カミヤ氏が、全く正反対の方針で描いた究極の日常系漫画『うめともものふつうの暮らし』の初単行本が11月30日より発売中です!

家事全般を担当し、針仕事でお金も稼いでいたりもする、落ち着いていてしっかり者のうめ。

食べることが大好きで、子供のような感性を持っている、元気で活発なもも。

二人は、
日用品を買い出しに行ったり・・・
一緒に餃子を作ったり・・・
図書館に本を返しに行ったり・・・
時には、ドーナツ屋の新しいメニューを頼む「冒険」をしたり・・・と、
ごくごく普通の日常を送っているのでした。

※ ※ ※

前作『ウサギ目社畜科』、前々作『ねこのこはな』に続いて、ちっちゃくて動物耳な女の子がヒロインの作品です。
本作は『ねこのこはな』と同じ日常系作品なのですが、「日常度」というべきものがさらに強化されています。


とにかく、全く事件が起こらない、「ふつうの暮らし」を描写することに徹底しているのですね。
ギャグですらない純粋な癒しというか、「わび、さび」の領域に入ってきています。

これ、逆に漫画として成立させるのがとてつもなく難しいと思うので(たいてい、どんな日常系漫画でもギャグ要素を入れて「オチ」をつける)、物凄い作品だなあと思ったり。

 ※ ※ ※

実はこの作品、シチュエーションは普通の生活なのですが、猫っぽい姉妹・うめとももの存在が、過去のケモミミ漫画と比べても普通じゃないのです。
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『うめともものふつうの暮らし』1巻P88(藤沢カミヤ/竹書房)


うめとももは猫人間の姿をしていますが、彼女たち以外の登場人物は普通の人間なので、本当は人間である姉妹を主役として分かりやすいように猫人間として描いているのかな~と思ったのですが、、、

上のコマを見る限り、うめとももは本当に猫人間のようです
(背丈が普通の人間よりも明らかに小さい=猫サイズである)

猫人間・・・もといケモミミ人間が現代社会に存在することに全く説明の無い作品を、近年ときどき見かけるようになりました。

『ねことちよ』あたりが類例でしょうか。
異様な世界観を一切説明しない、というのは、わりとSF小説的な手法なので(サイバーパンクとかワイドスクリーンバロックは本来そういう感じ)、藤沢カミヤ氏は『ねこのこはな』から継続して、SF的なものを意識しているのかな~と考えたりします。



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