神様や死者が訪れる不思議な温泉宿『此花亭』。
『このはな綺譚』11巻P39(天乃咲哉/幻冬舎コミックス)
そこで働く狐っ娘の仲居たちの日々を描いて・・・きた本作ですが、今回は仲居を辞めた狐っ娘・皐の旅が描かれます!
モフモフ成分さらに増量!の百合漫画『このはな綺譚』の単行本11巻目が9月24日より発売中です!
此花亭を飛び出した皐と柚がたどり着いたのは、地上(読者の住む世界)の京都。
二人の旅は完全に当てのない旅ではありません。
二人は女将から、此花亭の手形を持つが音沙汰の無くなった「客」の近況を調査する、という使命を与えられていたのでした。
地上の人間とは異なる狐耳と尻尾の姿でも、地上の人間の目には、自分たちは子狐の姿に見えるから安心して散策できる、と思っていた皐と柚ですが・・・。
現代京都の街中では、そもそも子狐が珍しい存在だったのでした!!
モフモフ好きの女学生たちに追われる二人の運命やいかに!?
※ ※ ※
新展開の幕が上がった11巻です。
物語的には主に皐の過去と、その因縁が描かれる巻ですが・・・。
ケモミミ好きとして注目は、皐と柚の全ケモ姿が見られる点にあります!
『このはな綺譚』11巻P39(天乃咲哉/幻冬舎コミックス)
狐っ娘の姿も良いけど、全ケモでもカワイイ二人です。
なぜ此花亭の狐っ娘たちは地上では狐に見えるのか、という理屈についてもなかなか面白い説が展開されます。
引用しているコマは皐の狐っ娘姿と狐姿が同時に描かれていて「人獣同時描写(※)」のように見えるのですが・・・。
本作、引用コマのような強調シーン以外は徹底して狐っ娘姿と狐姿が混ざらないように描かれていて、「見る人間によって皐や柚の見え方が違う」という設定が貫かれていることを感じます。