エイリアンに寄生され狂暴化した動植物「キメラアニマ」。
地球と人類の平和を脅かすキメラアニマに対抗するため、絶滅危惧種の動物の遺伝子を組み込まれた生物兵器「ミュウミュウ」になった美男子たちが征きます!

2000年の初代『東京ミュウミュウ』、2004年の第二シリーズ『あ・ら・もーど』から数えて十数年ぶりの新シリーズ!
『東京ミュウミュウ オーレ!』の第1巻単行本が4月13日より発売中です!

日向あんず(16歳)は動物好きの女子高生!
犬猫はもとより爬虫類も大好きで、植物の知識も豊富という筋金入りの自然派女子です。

そんな彼女の周囲で話題になっているのが同級生の渋谷葵(しぶやあおい)。
モデルにスカウトされたり、ファンクラブがあるほどの美男子なのですが、態度がクールでつれないため、孤高の人といった立ち位置になっています。

あんずはそんな葵に全く興味がありませんでした。(それよりコモドオオトカゲに夢中♡)

10月も末のこと。
色々あって渋谷駅のハロウィン仮装イベントに参加することになったあんずは、突如として現れた巨大なモンスター(キメラアニマ)に遭遇し、襲われそうになります。

そんな彼女を間一髪で助けたのが、葵。
彼の頭にはイリオモテヤマネコの耳が生えていました!

絶滅危惧種の中でもイリオモテヤマネコが一番好きなあんずは、猫耳の生えた葵に夢中になってしまいますが・・・!

その時から、二人は地球と人類を守るための、キメラアニマとの熾烈な戦いに巻き込まれてゆくのでした――

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ミュウミュウが美少女から美少年になりましたが、想像以上にしっかりミュウミュウの遺伝子を受け継いだ作品で嬉しくなります!

ミュウミュウになる男子たちのキャラがかなり変わってる(全体的に残念なイケメン男子が多い)というところも初代のノリのままですし・・・

みんな恥ずかしいキメ台詞を言うことに戸惑いつつも、最終的にわりとまんざらでもない感じになっていくところも良いのです。

あと!
動物・植物の薀蓄に関わるネタが多く描かれる点は、初代漫画原作の流れを汲んでいて素晴らしいですね!
あんずが動植物に詳しいので、しっかり解説役をこなせるところが巧い配役なのです。

2010年代によく見られるようになった「動物学的擬人化(ケモミミキャラクターに実際の動物の特徴をより色濃く盛り込む傾向)」の先駆けは、『けものフレンズ』でも『キリングバイツ』でもなくて、実は『東京ミュウミュウ』であることは、今後も広く周知していきたいトコロです。

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ちゃんとミュウミュウの続編だなあと感じたシーンの一つが、葵が最初にミュウミュウに変身する場面。
「なんだこりゃああああ!」っていう反応が、桃宮いちごの初変身シーンと同じなんですよね。
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『東京ミュウミュウ オーレ!』1巻P37(青月まどか/講談社)


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『東京ミュウミュウ』1巻P43(征海未亜/講談社)


魔法少女に変身して「なんじゃこりゃ」って発言する魔法少女物のヒロインっていちごくらいじゃないかと思うので、そのあたりの特徴をきちんと受け継いでいる『オーレ!』はホント良いなあと思うのですよ~