時は1996年!

インターネットはまだ黎明期で、アニメやマンガに対する風当たりは今よりもだいぶ強く、『新世紀エヴァンゲリオン』が放映されて社会に波紋を投げかけていた頃。

消滅してしまった大阪芸大のアニメ・マンガサークル「MAGI」復活に情熱を燃やすオタク青年と、その志になぜか共感してしまったエジプトの猫女神バステトが、一時代を駆け抜けます!

懐かしくも新しい90年代ネコミミ&オタクサークル漫画『神サー!~僕と女神の芸大生活~』が11月9日より発売中です!

大阪芸事大学に入学したオタク学生・浅倉水貴。
彼はアニメ監督・庵野秀明らを輩出した有名サークル「MAGI」に入ることを夢見ていたのですが、彼が入学した時には「MAGI」は劣化に劣化を重ねた末に消滅していました。

「MAGI」復活を目標に顧問候補の助教授に直談判したところ「1週間以内に5人の部員を集めろ」という無理難題を出されます。

癖のありすぎるオタクゆえに友達すらいない水貴にとって、いきなりの部員勧誘はハードルが高すぎ・・・失意で自室に帰ってカップ麺の蓋を開けたところ――裸の猫耳娘が飛び出してきたのでした!!

猫耳娘の正体はエジプト・ヘリオポリスで崇拝されていた豊穣と享楽の女神バステト。
わけあって数千年間眠っていた彼女は、もはや信者のいない20世紀では神としての力を失っているのですが、「享楽」という部分については決して情熱を失っていません。

水貴の影響を受けて、「享楽」の極致ともいえる20世紀日本のアニメや漫画にハマってしまったバステトは、水貴の部員集めに協力することになりますが・・・!

 ※ ※ ※

本作はいわゆるオタクサークル物の一作ですが、最大の特徴は「1996年」という時代の雰囲気を徹底して描いているところ。

みんなVHSテープで録画していた頃、インターネットがようやく一部の物好きの学生にリーチし始めた頃、携帯電話・PHSがまだもうちょっと一般的じゃなかった頃・・・ということで、この前後の時代はいくつか代表的な漫画があるのですが(例えば、この作品のすぐ後の時代が『げんしけん』になる)、「1996年」に焦点を当てているのは、特徴的だと思います。

令和に繋がる物と、昭和で消えてしまった物が混在する転換点ともいえる年なので。

物語的には、部員が集まってきてこれからどうなる・・・?という感じですね。

 ※ ※ ※

バステトは享楽の女神ということで、「のじゃ口調」で偉そうだけどあまり気取ったところは無く、親しみやすいタイプです。
彼女の特徴的な描写は、猫耳が場面によって髪型に見えたり猫耳に見えたりする点。
photo_1498













『神サー!~僕と女神の芸大生活~』1巻P76(黒山メッキ/上江洲誠/KADOKAWA)


バステトの猫耳、上のコマのように他人の目には髪型として認識されているようなのですが、水貴と二人きりの時には、猫らしくわりとよく動いています。

2010年以降のケモミミ漫画では「普通の人間にケモノ耳を見られても、意外と反応が薄い」という描写がしばしば使われるのですが(コスプレと言い切ったり)、本作は舞台が1996年なのでコスプレで誤魔化すわけにはいかず、他人には「髪型」と誤認識させているのかなと考察しています。



萌え ブログランキングへ