産業革命のあけぼのを迎えた異世界に転移し、貴族企業の相談役として名を成した元・日本人のシュンイチロー。
異世界のあり様を変える大事業に携わる彼が、本当に人生を賭けているのは「食べる」こと!
どんな時でも「食」に関することに妥協はありません。

しかし「食」にこだわりすぎて、いつも側にいる獣人メイドのシルフィンの想いに気づいているのかいないのか・・・。

世界とグルメの進化とともに、シュンイチローとシルフィンの関係も変化していきます!
小説家になろう発のweb料理小説のコミカライズ『幻想グルメ』の4巻目が12月21日より発売中です!

ノーマルな人間型の種族の方が少ない異世界に転移した元・日本人サラリーマンの桂木俊一郎。

おりしもこの異世界では、魔力を使った機関車や電灯・電信といった発明が次々と生まれ、近代的な企業活動を飛躍的に向上させるような産業革命が進行中。

特に魔導鉄道網の利便性は異世界の様相を一変させており、狼獣人メイドのシルフィンの故郷・アルカディア地方も、一昔前の寂れた田舎村から、鉄道駅を中心とした商業開拓地へと変貌を遂げようとしています。

スポンサーからの依頼でアルカディア地方・アルフ村の調査にやってきたシュンイチローは、商談をまとめ上げるかたわらに、当地の知られざる名物に目ざとく喰いついていきます。

一方、シルフィンは村の人々からの「シュンイチローと自分をくっつけようとする働きかけ(「玉の輿ってやつだぜ!)」を受け、あらためてシュンイチローとの関係を意識してしまいますが・・・。

※ ※ ※

Web小説原作の第2章3話、28話、31~35話が漫画化されています。
もともと原作とは設定がいくつか異なっている漫画版ですが(シルフィンの種族がエルフ⇒狼獣人になっていたり)、今回はその違いがさらに際立っている感じがありますね。

原作シルフィンはシュンイチローとの関係に一線を引いていて、その一線を越えてくるシュンイチローの好意に困惑するという構図になっているのですが、漫画版シルフィンは明確にシュンイチローに好意を持っていて、それを素直に表現できなくてツンツンしてしまうという形になっています。

このあたりは狼とエルフの性質(印象)の違いからくるのかもしれませんね。

※ ※ ※

本作、「鉄道といった交通網の発達が、世界の料理にどれくらい影響を与えるか」という点が描かれていて、ファンタジーだけでなくSF的な要素も強いです。
『異世界駅舎の喫茶店』でも同じテーマが描かれているので、比較して読んでみると面白いかも。
異世界駅舎の喫茶店 3 (MFC)
神名ゆゆ
KADOKAWA / メディアファクトリー
2018-06-23


このあたり、異世界ではなく現実世界の産業革命期を舞台にしたグルメ歴史小説・歴史漫画があったりするのかな? あるのならぜひ読んでみたいかも。

※ ※ ※

漫画版のシルフィンは冷静というより「コミュニケーション下手でツンツンして見える」タイプなのですが、尻尾と耳がわりとよく動くので感情が分かり易いです。
photo_1327











『幻想グルメ』4巻P85(おつじ/天那光汰/スクウェア・エニックス)


シュンイチローから贈り物をもらって嬉しさのあまり、逆に態度がぎこちなくなってしまったシルフィン。
彼女の場合、「尻尾を立てる=ポジティブ感情」なので機嫌が悪くないことはすぐ分かるのですが、シュンイチローは鈍感なのかそれに気づかないみたいで・・・。



萌え ブログランキングへ