ハカバ青年は「魔界」の言語とコミュニケーションを研究するフィールドワーク学者。
今日もワーウルフやリザードマンやスライム、その他さまざまな異種族とのコミュニケーションに果敢に挑戦します!

ファンタジー世界の異種族間コミュニケーションについて、学術的な面から本格的に描いた漫画『ヘテロゲニア リンギスティコ~異種族言語学入門~』の初単行本が12月4日より発売中です!

腰を痛めて身動きできなくなった「教授」の代わりに、「魔界」のフィールドワークにやってきたハカバ青年。
滞在先となるはずの獣人ワーウルフの村で出会ったのは、半分人間のような姿をしたワーウルフの子供・ススキでした。

なぜススキだけ人間のような姿をしているのか?
よくよく聞いてみると実は現地のワーウルフ女性と「教授」との間に生まれた実子だということ!

教授の行動力に驚嘆するハカバ青年ですが、彼はさらに驚くようなものを次々と目の当たりにすることになります。

道案内の狼っ子ススキとともに行くハカバの魔界紀行は、まだまだ始まったばかりです!

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ファンタジー世界では人間と当たり前のように意思疎通している獣人たち、あるいは意思疎通できないのが当たり前になっているスライムといったモンスターについて、そのコミュニケーション方法が実際にはどうなっているのかを、ハカバ青年の目を通して丁寧に考察されている作品です。

題材は完全にファンタジーなのですが、内容的にはファンタジーというよりSF的な側面が強くなっています。(統合思念体のような情報交換をするスライムとか、リザードマンの色彩文字とか)

ワーウルフのようなイヌ科の獣人はコミュニケーションの中に「嗅覚」を使った情報が混ざり込むはずだ、といったような話は、ごくたまに触れられることはありますが、ここまで本格的に描いた作品は本作が初めてではないかと思います。

獣人が生活する世界を本格的に考えたい創作者の方には、必見の作品ですよ!

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今回気になった描写。
リザードマンの描く色彩豊かな文書を見るものの、実はあまり色彩の区別ができないらしいススキ。
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『ヘテロゲニア リンギスティコ~異種族言語学入門~』P75(瀬野反人/株式会社KADOKAWA)


「犬獣人は嗅覚が優れている」という描写のある作品は多いのですが、「色彩を感じることが苦手」という特徴が描かれた作品はかなり少ないです。

そのあたりを描くと人間と感覚が離れすぎてしまうので普通のケモミミ作品では出てこないのかもしれませんが、異種族間コミュニケーションが主軸の本作では、そのあたりを強く生かしていますね。

あと「ススキは頑張れる!」みたいに、自分が仲間の役に立つことをススキが一生懸命強調するのも、ある種の文化的側面があるみたいです。

ススキたちワーウルフは「仲間の役にたつこと」を至上の価値観としているようなので(狼の群れとしての習性ゆえ?)、「かわいい」が誉め言葉にならないというのも、文化の違いが出ていてとても面白いなあと思います。



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