生まれ持った運命によって戦闘力が決まってしまう世界。
勇者の力を得た幼馴染の狐娘と、村人にしかなれなかった少年は、世界中にはびこる魔物を退治して平和を取り戻そうと奮闘してきましたが・・・魔物の攻勢は二人の予想を遥かに超え、女神の祝福もチートも通用しない危うい領域に入り始めます・・・!

Web版とは異なる新章に突入した、狐耳バトルファンタジー小説『逆成長チートで世界最強』の書籍版5巻目が10月31日より発売中です!
女神マリスカに選ばれし者である狐獣人の「勇者」フィーリティアと、戦闘力の無い「村人」でありながら多種多様な戦闘術(スキル)を習得して勇者に並ぶほどの実力を身につけた少年フォンシエ。

超再生能力と敵を寄せ付けない水の力を操る「水棲の魔王セーラン」討伐の為に水神の加護を得たフォンシエたちは、さらにゼイル王国の兵団の力を借りて、辺境都市の本格的な奪還に乗り出そうとしていました。

しかし、王国は北の魔王モナクに備えるためと言って、兵団を頑なに動かそうとはしません。

ならば自分たちだけでも戦おうとフォンシエとフィーリティアが悲愴な覚悟を決めた矢先、性別不明・年齢不詳のオネエさん・・・もとい、「風雅の勇者」ラシュエナと、全ては金次第の勇者グィガーが助太刀してくれます。

錬金狐術士ミルカ並みに変人の二人を加えて予想以上の快進撃を遂げるフォンシエたちでしたが・・・それは次なる激戦の前触れでしかなかったのでした!

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Web版の第四章後半から分かれて、完全な別展開となっている書籍版五巻です。ファンの人はぜひ書籍版も読むことをおススメします。

Web版よりも相当に苦戦する展開となっています。
敵の魔物側が飽和攻撃のような戦術をとってくるので、フォンシエとフィーリティアがチート的な獅子奮迅の活躍をしても全然事態が好転していく感じがしないのですよね。

チート能力を持っていても大苦戦する、という展開は『イー・ヘブン』といった作品に例がありますが、こういう展開はなかなか燃えるものがあります。
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正統派幼馴染&狐ヒロイン・フィーリティアも良いけど、“魔物大好き”狐獣人の錬金術師ミルカが今回も好ましい!
「風雅の勇者」ラシュエナや勇者グィガーとの絡みも面白くて、熾烈な戦いの中にミルカが出てくると一息つけるような感じになります。

あと、“尻尾をむんずと握る”という『転生魔術師~』であったネタがミルカに使われていることに、ニヤリとしてしまいますね。
転生魔術師の英雄譚 3 (ヒーロー文庫)
佐竹 アキノリ
主婦の友社
2017-06-30




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