謎の犬耳社長に誘われて黒魔法会社に就職した新人魔法使いの青年。
3K業界会社の超ホワイトな会社環境に満足する一方で、他の業界のブラックな一面を垣間見ることにもなりますが・・・!

魔法世界の理想的サラリーマン生活ノベル『若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!』の4巻目が6月22日より発売中です!

7種に色分けされた魔法属性があり、属性ごとに社会の需要が異なる世界。

平和なこの世界では日常生活や医療の役に立つ白魔法のような属性が若い魔法使いに人気であり、日常では役に立たない攻撃メインの赤魔法や、術者自身にも有害な黒魔法は不人気属性なのでした。

そんな中、魔法学校卒の青年フランツは3Kな黒魔法業界の「ネクログランド黒魔法社」に就職し、他の魔法企業が手を出さないタイプの仕事をこなしてメキメキと頭角を現していきます。

前回はアンデッド不法就労工場や赤魔法ギャング団といった社会悪との対決に奔走していたフランツですが、今回はバイトを渡り歩いている学生時代の同期の相談にのったり、年末にだけ活動する呪い師「悪徳抜き」と出会ったり、自分とは違った働き方をしている人々との交流を持つことになります。

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7話+おまけSS1話構成。

今回も社会風刺的な内容が多め。4巻は非営利観光団体(こちらの世界でいうNPO法人)の怪しい業務に突っ込んで行ったり、外部労働組合のストライキに参加してみたりと、会社員とは異なる立場の人々の問題を描いている傾向があります。

魔法の世界も世知辛い!というか、ポール・アンダースンのファンタジーSF『大魔王作戦』みたいな感じで、魔法の世界をネタにして現代社会を風刺するという雰囲気がだいぶ色濃くなってきました。近年のラノベではなかなか見ないタイプの作品では?
大魔王作戦 (1983年) (ハヤカワ文庫―SF)
ポール・アンダースン
早川書房
1983-01


真面目な問題提起もありますが、可愛い先輩・上司に囲まれてドキドキ温泉旅行!みたいな、癒し系お仕事ファンタジーの一面もちゃんとありますのでご心配なく!

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本作のケモミミ代表・・・今回のケルケル社長はなぜか労働争議に自分も混じって参加していて、「粉砕!団結!」みたいなハチマキ付きの兜をかぶったイラストも出てきます。
(ヘルメットじゃなく兜なのが、一応ファンタジー、、、)


共産趣味的な猫耳娘は宇河先生が『猫瞽女-ネコゴゼ-』でいっぱい描いておられましたが、共産趣味的・犬耳娘は本作が初めてかも。

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ケルケル社長のラブリーなお姿は小説と同時発売のコミカライズ版でも見られますので、ファンの人は要チェックですね!



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