貴族としての地位を捨てて、冒険者として生きる青年。
彼はある日、やたら偉そうな狼獣人の少女(弱い)と出会い、彼女を連れて旅をすることになりますが・・・実は、その狼少女には大きな秘密があったのでした!

『小説家になろう』発の狼少女もふもふヒロイック・ファンタジー『勇者のお兄さまは、ある日オオカミ少女を拾いました!!』が2月15日より発売中です!

レイ・ガルネーレは王国騎士団長を務める家に生まれた長男。
将来は彼も騎士団を率いる立場になるはずでしたが、弟のパルス・ガルネーレが隣国の悪名高い魔王を討伐するほど優秀な「勇者」であったため、家督を弟に譲り、自らは家を出て剣の道一つで生きる冒険者へと転身しました。

広い世界に出て家の事情を外側から見るようになって、ようやくレイは弟が自分を家から追い出すために策動していたことに気づきましたが、もはや彼は家に戻ること(=騎士団を率いること)に興味はなく、ひたすら自らの能力・強さを極めることに関心を向けるのでした。

ある日、レイは故郷の隣の国・ディレク王国で自らを鍛えていたところ、行き倒れ?の獣人の少女を見つけます。

長い白髪に赤い瞳。頭に獣の耳、お尻から大きな尻尾を生やした少女は、レイが渡した水筒の水をごきゅごきゅと飲み干した後、こう言います。

——「なんだ人間、これくらいで恩にきたりしないからな」

お姫様かというくらい高飛車な態度の狼少女・プリムローズは、自分が何者なのか、なぜあの場所にいたのか、一切話そうとしません。
正直、行き倒れていた場所(魔物もいる場所)に自力で行けるはずがないほど弱い(戦闘能力が一切無い)狼少女の謎は深まるばかり。

とりあえず、行く当ての無さそうな(そしてレイ以外の人間とはその高飛車な性格が災いして上手くやっていけなさそうな)プリムローズを保護して、一緒に旅をすることにしたレイですが・・・。

※ ※ ※

数ページの短い章が連続して一つの物語を形作る、日記形式の作品です。
レイとプリムローズがあっちこっちを冒険する日々が描かれます。
Web版と物語の形式はそのままに、全体的に加筆修正された内容となっています。

偉そうだけど能力が追い付いていない狼少女プリムローズの愛らしい姿を愛でる、冒険日常物っぽい内容ですが、様々な謎に関する伏線がきちんと張ってあって、物語に良い刺激を加えています。

実は、結構SFっぽい仕掛けがされているんですよね。

ウィザードリィのシナリオ#7以降の雰囲気というか、バロウズのヒロイック・ファンタジーというか、そういうのを思い出す展開で、ちょっと懐かしい気分になったり。



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猫じゃないけど、この作品にも狼少女をブラッシングする描写が出てくるよ!
やっぱり「ケモミミ少女ブラッシング」、じわじわ流行ってきているのかな?



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