亜人種の築いた架空の欧州国家フェアリーランド王国の第二次世界大戦での戦いを描く、『砂漠のウサギ』シリーズの4巻目!
『1942年6月の戦い』が9月19日より発売中です!

北大西洋はヒルべニア島(アイルランド島)にある「フェアリーランド王国」は、ウサギのような長い耳を持ったケルト系亜人種を中心とした、人と獣の両方の特徴を持つ獣人たちが集まって築いた国。
総人口の7割を女性が占める女王国ということで女性が社会の中心を担っており、兵役も完全に男女平等となっているため、フェアリーランド軍は女性兵士が大半を占めています。

地中海のキプロス島と中東レバノンに海外領土を持つフェアリーランドは、ロマーニャ(イタリア)とオリュンポス共和国(ギリシア)の英領エジプト侵攻と同時に二国から圧力を受けるようになり、英連邦側として参戦。北アフリカでの戦車戦を繰り広げていました。

フェアリーランド軍そのものはロマーニャ軍に対して善戦していたものの、枢軸国軍の圧倒的な物量と、後方で繰り広げられる様々な政治的工作により、英連邦側の前線は後退を余儀なくされますが・・・!

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作者あとがきでも書かれていますが、史実の北アフリカ戦線でも一番連合軍が苦戦した1942年6月の状況に合わせて、このフェアリーランド王国の物語も後退戦を強いられる様が描かれます。

キャラクターとしては漆黒の獣耳と尻尾を持った古代種出身の戦車連隊長、リリー・バレロが目立つ回でもありますね。フェアリーランド軍人は古代~中世の誇り高い戦士が馬の代わりにそのまま戦車を駆っているような雰囲気があってカッコいい。

そのほかにも、フェアリーランド女性の生活に突っ込んだインタビュー記事や、多数の登場人物を分かり易くまとめた「キャラクター図鑑」もあるので、今回の4巻はファンの人はぜひ入手すべき一冊だと思います。

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本作のウサギ系亜人、ウサミミとして見た時に特徴的なのが、ウサギの耳が背中側に向かって伸びていること。
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『砂漠のウサギ ―1942年6月の戦い―』P110(M.WOLVERINE/イカロス出版)


この形は実際の動物のウサギのフォルムに近い姿である、という以外にも、帽子やヘルメットをかぶっても長い耳が邪魔になりにくい、という利点があります。

頭に何をかぶる場面の多いミリタリー物を描く場合は、耳の形の設定は結構重要かも。そうでなければ『セントールの悩み』の大戦エピソードや『猫瞽女-ネコゴゼ-』のように、帽子やヘルメットのデザインを全てケモミミ向けに変えなければいけないので。



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