のどかな海辺の町に住んでいた漁師の息子・レルーは、時化の海で事故に遭い、町外れに住む奇妙な子供「博士」に助けられます。

半身以上を失う大怪我を負っていたレルーは、どんな生であってもいいから死にたくない!という強い願いと、「博士」の不思議な処置によって、なんとつぎはぎだらけの化け物のような姿で生き返りました!

明らかに普通でない処置を施した「博士」の正体はというと、獣の耳を持ち、人間の何倍もの年月を生きる「魔女」・アインシュタインなのでした。

人々から異端者扱いされ命を脅かされた「魔女」と「怪物」の二人は、慣れ親しんだ町を離れ、自分たちが安息できる地を探して旅立ちますが・・・。

独特の世界観を生み出す宮永龍氏の手による本格ファンタジー『アインシュタインの怪物』の2巻目が8月26日より発売中です!

大きな港町の、町はずれの海辺にひとまず腰を落ち着けた博士とレルー(今はフランと名乗る)。

博士はレルーを生き返らせるために自らの「魔女の心臓」を材料に使ってしまったため、定期的にレルーから血を吸わないとミイラ化するようになってしまいました。

レルーは博士のその状態を治療する方法を探し求めて、街の図書館へと足を踏み入れます。
そこで彼は、大きなヘラジカ?の角を生やした不思議な人物に出会いますが・・・。

そのほか、新たに手に入れた船で次の地へと旅立つ話、博士以外の魔女に関するエピソードが収録されています。

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海外の絵本のような独特の絵柄で、コマの隅から隅まで濃密に書き込まれた、不思議な世界観が魅力のファンタジー漫画です。

博士とレルーのぎこちなくも微笑ましい関係や、ほのぼのした日常描写と同時に、異形として生き返った人間の苦悩や人々に迫害される魔女といった負の部分も濃く書かれており、物語としてもとても面白い。

聖剣LOMあたりが好きな人は間違いなく好みの世界観だと思うので、ぜひ読むことをオススメします!

聖剣伝説LEGEND OF MANAアルティマニア
スタジオベントスタッフ
デジキューブ
1999-09


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「博士」ことアインシュタインの特徴は大きな獣耳!
どうもこの世界の「魔女」には獣耳や角が生えているものみたいですね。

博士は生まれつきの魔女の一族だと語っていたので、獣耳は後天的に生えるものではなく最初からそういう耳なのでしょうか?

獣耳が生えていることで宗教的に迫害の対象になる、という設定は『マグダラで眠れ』でも使われていましたが、「獣の耳が生えた人間は悪魔」という話はイタロ・カルヴィーノの小説(『宿命の交わる城』)でも出てきたので、中世のキリスト教的価値観に由来する設定なのかもしれませんね。

このあたりはもう少しきちんと調べてみたいところです。
宿命の交わる城 (河出文庫)
イタロ・カルヴィーノ
河出書房新社
2004-01-07


マグダラで眠れ (7) (電撃文庫)
支倉凍砂
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-09-10




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