ポーションを作る特殊能力だけでなんとか異世界生活を切り抜けてきた女子高生のカエデ。
元の世界へ帰るためのたった一つの手がかり――カエデのポーション作りの秘訣である「レシピ本」の謎を巡って作者を探す旅を始めることになりますが・・・。

世界を救ったり英雄になったりはしないけれど、普通の女子高生と狼獣人と妖精が精いっぱい冒険する異世界転移ファンタジー『ポーション、わが身を助ける』の4巻目が8月31日より発売中です!

現代日本から、獣人や妖精がいる異世界へと転移してしまった女子高生のカエデ。
彼女はなぜか最初から持っていた「レシピ本」に書いてあったポーションのレシピを使ってポーションを作り、それを売ることによって、どうにかそれなりの生活ができるまでになりました。

大柄な狼獣人の女奴隷・カルデノを護衛として迎えたり、希少種族の妖精カスミと出会ったりと、異世界の生活もだいぶ充実してきてはいます。

しかし、カエデは日本に帰りたいという気持ちを忘れたわけではありませんでした。

前回、カエデの持っていたレシピ本が普通の人には内容を読むことができない「隠匿書」であることが判明しました。
このレシピ本の作者ならば、日本に帰る方法を知っているかもしれない・・・。
そう考えて、現在、隠匿書を作ることのできる三人の人物のうち、レシピ本を作った可能性の高い二人に会いに行くことを決心したカエデ。

その過程で、カルデノ、カスミとの関係にも転機が訪れるのでした。

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カルデノの過去と、奴隷解放に関わる重要なエピソードが収録された4巻です。

物語のあらすじだけ書くとスタンダードな異世界ファンタジーといった感じなのですが、文体や雰囲気に独特のものがあります。
派手な冒険譚からは離れた、ごく普通の人たちを描写している落ち着いた感じというか・・・ややカラーは違いますが『くまクマ熊ベアー』を初めて読んだ時の感覚に似ています。


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カルデノは身長190センチくらいある大柄な狼女ですが、物静かで知的な雰囲気もある頼れるお姉さんといったタイプの人物です。

最近の狼耳キャラで見逃せない傾向は、「大柄」という特徴を持つ狼耳キャラを(女性でも)しばしば見かけること。

『ねじけもの』の縣(あがた)や『群れなせ!シートン学園』のランカのお姉さんが、「大柄」という特徴を持つ狼女キャラでした。




狼耳キャラは、犬耳や狐耳といった他のイヌ科獣耳とキャラ特性がかぶる部分があるため、独自の特徴をつけようとしたときに「大柄」という要素にたどり着くのかもしれませんが・・・これは今後出版される様々な作品を観察して、結論づけたいところですね。



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