魔法が使えない“落ちこぼれ”貴族だった少年ヴィレムは、太古の大魔術師の力に目覚めたことで、今や「魔導伯」と呼ばれるほどの一大領主へと成長しました。

しかし“成り上がり”である彼をよく思わない人物は数多く、ヴィレムは自らと領民、そして最愛の幼馴染・狐娘のクレセンシアを守るために新たなる戦いへと身を投じることになりますが・・・!

『小説家になろう』発の本格ファンタジー『転生魔術師の英雄譚』の3巻目が6月30日より発売中です!

荒廃していた王国の東の領土・ルーデンス領を平定し、対立したフリーデン伯を返り討ちにしたことで、ルーデンス領とフリーデン領の広域を治めることになったヴィレム・シャレット。

領地を発展させると同時に、故郷のシャレット領のように人間と獣人が十分に交流できるような場所を作ることを目指して内政や交易の確立に注力している中、「魔術師になれる薬」と騙して危険な劇薬を売る悪人がいるという噂を耳にします。

どうもその人物は「ルーデンス魔導伯の関係者だ」と虚言を弄して、各地で被害を広げている模様。

そのうち、領内の獣人の里でも薬の被害者が出始めて、ヴィレムは狐の獣人クレセンシアとともにその解決へと乗り出すことにしますが・・・・。

おりしも、王国の王子と、強大な東の帝国の皇女との婚姻の儀が執り行われる直前。
王国内では様々な思惑が渦巻いており、ヴィレムはこれまでとは異なる「領主」としての戦いに身を投じることになります!

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web版の7章・8章を大幅加筆修正した内容となっています。
物語全体の起承転結からいうと、「承」の終わり・「転」の直前といった位置づけでしょうか。
本格的にヒロイック・ファンタジーな様相になってきました。

ヴィレムはことあるごとにクレセンシアの尻尾をもふっていますが、甘い萌え萌えな雰囲気にならず、あくまでシリアスな雰囲気を保っているところが獣耳作品としては稀有な点です。

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今回の表紙はアバネシー家の従者ラウハですが、彼女はヴィレムの親友のマーロ・アバネシーと良い感じの仲です。
最近、「主人公以外の他の男子と仲が良い女の子キャラ」というのをあまりラノベ界隈で見ない気がするので、新鮮な感じがします。

ラウハとクレセンシアが尻尾の良さを張り合うシーンとか、獣人の里の娘・レナ―タが挨拶代わりにクレセンシアの尻尾を褒めるシーンとか、尻尾の良し悪し/有り無しに大きな評価基準を持つ本作の獣人の価値観が面白いです。



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