富士山が噴火して以来、猟奇事件が頻発するようになった街。
実は降り注ぐ火山灰をかぶった一部の人間が、恐るべき力と狂気を宿す吸血鬼へと変化していたのでした。
自らも吸血鬼と化してしまった高校生・佐神善は、本来の優しい心を失うことなく、大切な誰かを守るために戦います!

異形の吸血鬼たちが死闘を繰り広げるホラーバトル漫画『血と灰の女王』の1巻目が5月12日より発売中です!

富士山が噴火してから四か月がたち、大災害の混乱がようやく落ち着いてきた頃。
動物の世話と絵を描くことが好きな高校生・佐神善(サガミゼン)は、最近街を騒がせている動物虐待事件に心を痛めています。

その日も校門で猫が惨殺されているのを見つけ、善は猫を弔ってやろうと人目に付かない路地に入りました。
そこで、彼はフランス人形のような外国人の少女に出会います。
目を惹く容姿とやたら偉そうな態度が気になりましたが、猫を弔おうとしている善に助言してくれて、その場では特に何の問題もなく別れました。

その後、自分の家で飼育している猫が一匹いないことに気づいた善は、夕闇の迫る街に探しに出かけます。
噴火の爪あとが残る廃墟地域に入り込んだ彼は、そこで自分の飼い猫と、動物虐待の犯人・・・・・・どう見ても人間ではない化け物に遭遇します!

化け物の一撃を受け殺された・・・かに思えた善を助けたのは、昼間会った外国人の少女。
ドミノと名乗る彼女は、自分は「ヴァンパイア」だと語るのですが、、、

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異様な姿をしたヴァンパイア同士の凄惨な戦いもさることながら、登場人物たちの狂気度合いがなかなか凄い作品です。
ドミノもやや狂ったところがありますが、後に戦うことになる狩野京児がかなりぶっ飛んでます。
まだ物語的には導入部なので、これからの展開が愉しみですね!

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ドミノはヴァンパイア形態になると蝙蝠耳が生えます。
実際には、闇のオーラ?みたいなものが具現化したもののようですが、獲物の動きをとらえる耳(レーダー)としてちゃんと機能しているようです。
蝙蝠の動画を見た感じでは、本物の蝙蝠も下のコマのように耳が結構大きく動くみたいですね。
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『血と灰の女王』1巻P103(バコハジメ/小学館)




吸血鬼と蝙蝠はよく関連づけられますが、実際に蝙蝠耳が生えている吸血鬼キャラは希少だったりします。

たいていは全身のシルエットで蝙蝠の姿を模していたりとか、頭から生えているのが蝙蝠の耳じゃなくて翼だったりするのですよね。
(たぶん↓このゲームの影響だと思うのですが、もっと根源には『デビルマン』あたりの影響があるのかもしれませんね)


近年の作品で蝙蝠耳が生えているのは、純粋に蝙蝠の擬人化キャラということが多いです。
『けものフレンズ』のコウモリ科フレンズなどが代表例ですね。