鬼の血を引く桃太郎、狼と化した赤ずきん・・・・・・あまりにも強大な力を持つために忌み嫌われてきた「超越者」たちは、今、半神のもとに集められ、世界の維持と破滅を決する戦い「御伽最終戦争」に向けて送り出されます!

様々な童話や物語の登場人物が集い、グロテスクな戦いを繰り広げる『オニマダラ』、最終巻3巻が5月2日より発売中です!

古の二人の超越者・・・・触れたもの全てを無にする兄「アダム」と、触れたもの全てを活性化させる妹「イヴ」。
二人は人々の迫害を受けて殺されたのち、それぞれ世界を破滅させようとする勢力(黒類・クロル)と、世界を維持しようとする勢力(半神が集める超越者たち)の始祖となり、対立するようになりました。

その二つの勢力がぶつかる時こそ「最終戦争(オトギマニア)」であり、鬼の血を引く「桃太郎」こと朧はその戦いに巻き込まれてしまったわけです。
しかし、彼の目的は黒類と化してしまった戦友・潤葉を助けること。それ以外にはありません。

黒類化を解く薬があるかもしれないと聞いて、半神の指示で黒類の本拠地に向かう朧たち。
そこで彼は、黒類の中核メンバーとなった潤葉と再会しますが・・・!

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本来3巻くらいかけてやる内容を1巻の尺に詰めているせいなのか、話がだいぶ駆け足になっている感があるのがもったいないです。黒谷氏独特のグロテスク描写によるバトルが見られる貴重な作品だったのに・・・。

狼娘メイリィの魅力はこれからもっと引き出されるべきだったと思うのですよ。
彼女も独特な狼娘キャラだったのに、これで終わりなのは悲しい、、、
出番としては、やっぱり彼女が表紙になっている2巻の方が多いです。


3巻の人物紹介ページでは朧とメイリィが並んでいて、なんだかメイリィがメインヒロインみたいな扱いになってます。実際、エピローグでも恋人っぽい立ち位置に収まってますしね。

2巻は潤葉が朧と並んでいましたし、プロットから推測しても本来潤葉がヒロインになるんじゃなかったのかなあ・・・とも思うのですが。
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『オニマダラ』3巻P4(黒谷シュウジ/集英社)











私説として「ケモミミメインじゃない複数ヒロイン物だと、ケモミミ娘はほぼ100%主人公と結ばれない」という仮説を掲げているのですが、本作の場合はもしかすると打ち切りが決まったことで、狼娘メイリィが恋人枠に収まる流れが来たのかな?とも考えたりします。