実は数千回も異星人からの侵略を受けていた地球。
それらの侵略は衛星軌道上を周回する超兵器が全て撃退していましたが、超兵器が撃破し尽せなかった侵略者勢力の残骸?のいくつかは地球まで到達していたのでした。

残骸・残党とはいえ、地球の普通の警察・軍隊では太刀打ちできない存在を、防衛組織<サキモリ>が掃討します!

<サキモリ>に関わる事になった少年と少女の不思議な青春を描く、《萌える侵略者》新シリーズ『パラミリタリ・カンパニー 』1巻が5月2日より発売中です!

風呂無し・便所共同・築四十年のボロアパートに住む極貧高校生・阿倍野晴克は、ある日突然、謎の美少女とその仲間に拉致されてしまいます。

晴克の身体目当て(?)だという少女の言葉が理解できないままに、今度はオークのような怪物の集団に襲われることに!

少女は髪をまとめているバレッタに触れると、瞬く間に獣の耳と尻尾の生えた異形の姿に変身し、さらに謎の機械兵装を装着して怪物に向かっていきます!

・・・そして、苦も無く怪物を撃破した少女・天王寺美緒は改めて晴克に説明します。
「初任給、手取り月三十万」という条件で、晴克に自分たちの防衛組織<サキモリ>の司令官の座に就いてほしいと。
<サキモリ>は古の超兵器が捕捉・撃破しきれなかった異星の侵略者を掃討する組織なのですが、現在司令官が不在となっており、晴克が様々な要素から新たな司令官に最適なのだと。

状況がさっぱり飲み込めない晴克は、美緒の要請を拒否するのですが・・・。

※ ※ ※

極めつけの変化球だった『アウトブレイク・カンパニー』とは打って変わって、ド直球の日本SF・ラノベSFを展開している新シリーズです。

作者あとがきによると、物語や世界観に『アウトブレイク・カンパニー』との繋がりはなく、《萌える侵略者》というコンセプトを共通にする意味で同じサブタイトルを付けたとのこと。

異星人(来訪者)ハーフの美緒が自分が「普通」でない事を意識しすぎていて、「普通」の人間になる事にやたらこだわっている点など、自意識過剰な青春期とSFが融合している感じが、ひと昔前のラノベ(「セカイ系」という言い方が流行っていた頃)の雰囲気をリバイバルしているようで興味深いです。

今のなろう系異世界転生が90年代に流行ったライトファンタジーのリバイバルとみなせるように、そのうち「セカイ系」リバイバルが流行る時も来るのかな?

※ ※ ※

『アウトブレイク・カンパニー』と同様に、本作も美緒という獣耳少女が登場します。
榊一郎氏の最近の作品は獣耳少女がよく出ますね。


本作、エピローグで獣耳が効果的に使われていて良い感じです。
ラストシーンで獣耳を効果的に使っているラノベとしては他に『浮遊学園のアリス&シャーリー』がありますが、単にイラストで獣耳を見せるだけでなくて、ちゃんと獣耳があることならではのストーリーを展開してくれると嬉しいですね!




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