ファンタジーな異世界にある国家「神聖エルダント帝国」に日本のオタク文化を輸出するべく尽力してきた、元・引きこもりのオタク・加納慎一。

実は、異世界だと思っていた世界が遠い未来の地球であったことが判明し、あらゆる危険事態を想定した末、ついに日本政府は異世界からの完全永久撤退を決定します!
慎一はこのまま神聖エルダント帝国に残るか、日本に戻るかの究極の選択を迫られることになりますが・・・!

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様々な分析の末に、これまで異世界だと思っていた場所は遠い未来の地球であり、両方の世界がこのままタイムパラドックス的に干渉を続けることは、想定外の大災害を招く可能性が大きいと結論づけた日本政府。
ついに、政府は異世界からの完全永久撤退を決定しました。

慎一は仲良くなった女の子や仲間たちのいる神聖エルダント帝国に残るか、家族がいてアニメや漫画がいくらでも入手できる現代日本に戻るかの選択を迫られることになります。
どちらかの世界を選べば、もう一方の世界には永久に行くことができなくなるのです。

異世界で仲良くなった女の子たちは、慎一の意思を完全に尊重する考えのようで、彼の選択を待っています。
しかし、優柔不断な慎一はなかなか結論を下すことができません。

そんな中、これまで日本政府としか接点がなかったはずの異世界=遠未来世界に、現代世界から新たな「第三国」が干渉を開始し、異世界情勢はさらに混沌とした様相になっていきますが・・・!

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15~16巻はオタク文化とファンタジーの組み合わせの妙、という本作の持ち味がかなり薄かったのですが、今回は「なるほどこうくるのかあ」と思わされる展開が待っています。

慎一は、基本的に神聖エルダント帝国に残りたい気持ちの方が強いわけですが・・・。
しかし、彼は「日本のオタク文化を知っている」というだけで帝国で特異な地位を築いてきたのであって、日本との繋がりが無くなってしまったら力も技術も無い単なる自宅警備員でしかなく・・・。
このまま帝国に残ったところで、女の子たちから好意を寄せられる核となっていたであろう「オタク」としての部分は無価値になるので、女の子たちとの関係が今後どうなるか分からない。

慎一の一番の問題は、彼は創作者ではなく消費者としてのオタクなので、日本との繋がり(=新しい作品の供給)が無くなったら、神聖エルダント帝国のオタク文化を絶対に維持できないという点でしょう。
慎一は得意としていたはずのオタク文化にさえも、自分の無能力さを痛感させられることになります。

この展開、「現代知識で無双する」系の「異世界転生もの」への、榊一郎氏なりのアンチテーゼなのかもしれませんね。

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ウェアウルフ娘エルビアの色恋関係についても、なかなか衝撃的な展開に。
確かに以前の話を読み返してみると、伏線的にこういう流れになるのもうなずけるところが。
最後まで目が離せませんね!

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ちなみに、榊一郎氏が次回作として発表している『パラミリタリ・カンパニー 萌える侵略者』の方でも、すでにケモミミな女の子のイラストが公開されています。
近年の氏の作品はだいたいケモミミキャラが出てくるので、当ブログとしても注目ですね!



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