人々の歪んだ想い――妄想から生まれる怪物が闇に紛れてうごめく街で、チェーンソー少年と猫耳メイド(鋏)少女が街の平和を守るために戦います!
ラノベだけど本格派のホラーバトルラブストーリー『妄想少女の観測する世壊』が7月25日より発売中です!

高校生の木須一樹(きずかずき)は夏休み明けの九月一日、通学路途中のゴミ箱から人の足(死体!?)が飛び出ているのを見つけます。

あまりにも異様な光景にギョッととしていると、人の足が動き出して、ゴミ箱の中からメイド服に猫耳猫尻尾というこれまた異様な恰好をした女の子が転がり出てきます。

白神千和(しらかみちわ)と名乗る猫耳メイド少女は、その場では丁寧に一樹に挨拶していなくなってしまうのですが・・・・・・その後、思いもかけない形で再会することになります。

夕方、街に少し買い物に出たところで出くわした、近頃話題の無差別通り魔、両目に眼帯をした「眼球職人」。
眼球職人に襲われそうになったところを千和に助けられた一樹は、現代社会を蝕む怪物「吸生種」の存在と、それらと戦う千和たち《夢飼》の組織について知ることになるのですが・・・・・・・。

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前半は異能バトルっぽい雰囲気ですが、後半はサイコホラー風の展開になっていきます。
本作の敵「吸生種」は、現代人の集合無意識が具現化した存在であり、人間の心にかなり直接的な影響を与えるため、物語が進んで主人公・一樹が吸生種と関われば関わるほど、彼の周囲の現実と妄想の区別が曖昧になるような事象が続出します。

これ、ホラー畑の作家(小林泰三とか)だったら、もっと現実と妄想をぐちゃぐちゃにして訳わかんない内容にしそうなんですが、本作はライトノベルなので物語はキチンと一つの結末に収束していきます。
終盤は少し切ない雰囲気です。

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千和が一般的に見てヘンテコな猫耳姿なのは、もの凄い猫好きだからという点もあるようですが、もう一つ、重大な秘密が隠されています。

付け耳がシリアス表現に使われているパターンの変化形といえそうですね。



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