獣と人間の両方の特性を持った「獣人」が人口の二割を占める世界。

そんな世界を舞台に、獣人男子と人間女子の4つの恋愛関係を描く、オムニバスラブコメディ『みみミミ!』が3月18日より発売中!

獣と人間の特性を備えた「獣人」は、エリートとして優遇される一方、凶暴化すると問答無用で「保健所」に捕獲されたりと、やや不安定な地位にある種族。

その生まれも、人間の両親から生まれたり、ペットの動物から生まれたりと一定せず、かなり混沌とした生態系によって成り立つ世界のようです。

そんな世界において、四人×四人の男女の物語が繰り広げられます。

●兎のふりをしている猫獣人・圭斗(表紙・左端)と保健所職員・花乃子。発情期にある圭斗の精神の安定のため、恋人のふりをしているだけだったはずが・・・・・・!

●ペットの犬から獣人に「変身」してしまったカイ(表紙・右上)。レアケースとして保健所の追求を受けそうになり、カイを守るために飼い主の一宮ひまりは奮闘しますが・・・・・・。

●任侠組織の跡目になるべく、男のふりをする男装女子・渚。そんな彼女の婚約者として、豹科の獣人・怜(表紙・右下)がやってきて・・・・・・・!

●才色兼備で気の強い社長令嬢の麗香と、気弱な犬系獣人男子・司郎(表紙・左から二番目)。でも、司郎の正体は実は・・・・・・・。

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『妖狐+LOVE×KISS!』で狐耳男女の物語を展開していた作者による、ケモミミ男子にこだわった作品です。これまでに発表した単行本全11冊のうち、10冊がケモミミ漫画ということで、相当ケモミミがお好きなようです。



本作『みみミミ!』の特徴としては、獣らしさが存分に発揮されているケモミミ男子のキャラクターもさることながら、男女の「守る-守られる」の関係が逆転するような展開が一貫して描かれる点が挙げられます。

圭斗と花乃子の物語では、最初は年上の花乃子が圭斗の世話をしている形だったのに、途中から花乃子が圭斗を求めるようになっていたり。
カイとひまりの物語では、カイが守ったり、ひまりが守ろうとしたり、最後はまたカイが守ったり、関係がくるくると入れ替わります。

前作『妖狐+LOVE×KISS』でもそういった関係が見られるので、作者として追及したいテーマなんでしょうね。

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個人的には圭斗の猫っぽさが好ましい。
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『みみミミ!』P41(赤羽チカ/アスキー・メディアワークス、KADOKAWA)















人に触られたくなくて人を避けようとする一方、花乃子には尻尾を立ててスリスリしたり、気分屋っぽい猫の雰囲気が出ているのですが、彼の最も猫っぽい部分が「愛する女性の首を噛んでしまう」という行為。
「交尾中の雄猫は雌猫の首にかみつく」という行動をそのまま反映させたもののようですが、過去の猫耳作品では見かけない、珍しい描写です。



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