事故に遭って十年間昏睡状態の妹と、なぜかオンラインゲームの中で出会ってしまった??
一味違うネットゲーム・ノベル『ウォーエルフ・オンライン』は、3月12日より発売中です!


スマートフォンを超えるヘッドフォン型ウェアラブル端末《エルフ・ターミナル》が普及している近未来。
買い物も教育も金融も、行政手続きまでも《エルフ・ターミナル》を介して行われるこの時代、当然のことながらオンラインゲームも《エルフ・ターミナル》を使ったヴァーチャル・リアリティ・ゲームに進化しています。

高校生の美作イツキは、4歳の頃に事故に遭って以来十年間眠り続けている妹・ナツキのお見舞いをしている最中に、なぜか《エルフ・ターミナル》内の体験型MMO-RPG『ウォーエルフ・オンライン』の世界に入り込んでしまいます。

ゲームとは思えないほど現実感のある仮想世界の原生林をわけも分からず進んでいたイツキは、たどり着いた清らかな泉で、裸の狐耳美少女が水浴びをしている場面に出くわします。

その狐耳美少女はイツキを見て悲鳴を上げるかと思いきや、「お兄ちゃんっ!」と感激したような声をあげます。

「お兄ちゃん、会いたかった! やっぱり迎えに来てくれたんだねっ」・・・・・・そう、その狐耳美少女は14歳に成長した妹のナツキだったのでした!

なぜゲームの中に植物状態のはずの妹がいるのか、そして、なぜ自分がゲームの世界に閉じ込められてしまったのか、何もわからないまま、イツキはこの世界を救う「救世主」として祭り上げらることになりますが・・・・・・。

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近年流行のネトゲ小説の体裁をとりながらも、少し違った切り口で展開されるファンタジーです。

「いないはずの妹がなぜかゲームの中にいる」という設定が、物語全体に不思議な空気を醸し出すことに成功していて、個人的に好きな設定です。

こういう設定、ひと昔前はゲームをネタにしたファンタジーでしばしば見られたのですが、最近はあまり見ないです。ゲームファンタジーの名作『ノーライフ・キング』(1988年)にも近い描写がありましたし。
ノーライフキング (河出文庫)
いとう せいこう
河出書房新社
2008-08-04

あとは『ソウルハッカーズ』(1998年)の「怨霊エリカ」が有名かもしれません。


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ゲームとしての『ウォーエルフ・オンライン』のメイン種族は、その名の通りエルフなのですが、ナツキは狐系獣人の「ルリエ族」という種族に属しています。
ルリエ族はNPCであり、なぜナツキがプレイヤーではなくNPCという位置づけになっているのかは、後の重要な伏線になっています。

まあケモミミブログ的には、妹がエルフになるよりケモミミ娘になってくれた方が嬉しいよね!



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