第二次世界大戦後にソ連に占領され、「日本(ヤポーニャ)・自治ソビエト社会主義共和国」となった1950年代の日本を舞台に、二匹のはぐれ猫瞽女一行の世直しと復讐の旅を描く、『猫瞽女-ネコゴゼ-』の待望の2巻目が11月16日より発売中です!

 戦後の混乱がまだ治まっていない1950年代の日本猫社会を生きる、盲目の「瞽女(ゴゼ)」の夜海と、「手引き」の鶯。
 鶯の里親の仇にして、収容所に送られ行方不明となった兄の手かがり、「二本尾っぽの世界革命執行人(チェキスト)」の影を追い求めて、二人は瞽女の組を離れて廃寺に居を構え、密かに爪と牙を研いでいます。

 今回、夜梅と鶯は先の秘密警察と白系ロシアンマフィアとの戦闘で負った傷を癒すため、箱根に湯治に行くことになります(実際のところは単に夜梅が温泉に行きたかっただけのようですが)。
 そこで、地元の博徒・ヤクザと組んで私利を図るソ連労農警察のアントニーダ大尉の横暴を耳にして、二人は「通りすがり客のお節介」をすることになりますが・・・・・・。

※ ※ ※

 新幹線の代わりにジェットエンジン機関車が走っている日本とか、水陸両用VTOL&地面効果翼機(VVA-14?)が浮いている芦ノ湖の風景とか、史実ではソ連スターリン主義と対立した第四インターナショナルが秘密警察化してるっぽいとか、ソ連史や架空歴史モノが好きな人にはたまらない描写が今回も満載です。

 本作は共産化日本というだけでなく、「共産主義なネコミミ」を描いている作品としても貴重で、たとえば下の秘密警察「必罰執行人」の評議会(ソビエト)の場面では、「ネコミミの形に突起が付いたヘルメット」という革命的な物品が出てきます。
photo_526




『猫瞽女-ネコゴゼ-』2巻P49(宇河弘樹/少年画報社)







 こういうケモミミ+共産主義というネタを描くのは速水螺旋人氏くらいしかいないのではと思ってたのですが、こういうネタをやれる裾野がちょっとだけ広がってきているのかもしれないですね。(そのうち人馬日常物で知られる例の方も描きそうな気が・・・)
速水螺旋人の馬車馬大作戦 bis 赤本
速水螺旋人
イカロス出版
2015-01-13


 世界観について、前回の記事で「人間が全員猫耳に置き換わった世界なのか?」と考察していたのですが、温泉旅館のシーンで「女」の他に「猫」というのれんがあって、「猫」がやっぱり人間とは別に存在する?=猫の擬人化なのかな?と考え直しています。でも、実のところ、この部分については厳密な設定を定めていない(いわゆる「おとぎ話」を意識している)のかもしれませんね。
photo_527


『猫瞽女-ネコゴゼ-』2巻P89(宇河弘樹/少年画報社)







萌え ブログランキングへ