独身男性の元に突然やってくる、動物の耳と尻尾の生えた女の子・・・獣娘(けものこ)がいる世界を舞台に、狐の獣娘「紺乃(こんの)」と保護者の「和己」の日常を描く、ほのぼの父娘漫画『きつねとパンケーキ』が5月7日より発売中です!
きつねとパンケーキ (1) (まんがタイムコミックス)
きつねとパンケーキ (1) (まんがタイムコミックス)

 「神かくし」の反対、「神拾い」によって、動物の耳と尻尾の付いた不思議な女の子・・・獣娘(けものこ)を拾うことがある世界。

 獣娘を拾うのは独身男性に限られるのですが、社会的にも「福祉課・獣娘育成センター」などが行政に設置されていたり、獣娘専門の小学校が存在していたりして、獣娘の存在が広く認知されている世界です。

 31歳のフリーデザイナー・和己は、3年前に狐の獣娘の紺乃、通称コンちゃんを拾って育てています。
 ちょっとドジでわがままだけど、元気いっぱいなコンちゃんに振り回されて、充実した毎日を送っている和己。

 最近、コンちゃんのクラスメート、狸の獣娘・ユメちゃん(ゆめ)と、狼の獣娘・バルちゃん(昴)も家に遊びに来るようになって、けものこサイコー!な夢のような日々が展開されるわけですが・・・・・・。

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 近年、よく描かれるようになっている、獣耳キャラ中心の擬似親子テーマ作品です。

 親子関係をしっかり描いている感じは『うどんの国の金色毛鞠』に近く、獣娘の愛らしさを存分に描いている感じは『ねこのこはな』に、保護者の男性キャラをしっかり立たせている感じは『ぬこづけ!』に近い、擬似親子ジャンルの成熟ぶりを示す作品になっています。

うどんの国の金色毛鞠 1巻
篠丸 のどか
新潮社
2013-09-13


ねこのこはな(1)
藤沢カミヤ
講談社
2014-02-21




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 本作、ケモミミ漫画の移り変わりを感じさせるような面白い描写が多いです。

 コンちゃんが油揚げが微妙に苦手、というキャラになっていたり(食べ物としての油揚げが嫌いなわけじゃなさそうで、「狐だから油揚げ」的な扱いをされるのが嫌いな様子)。
 これは狐耳ボーカロイド漫画『アマツキツネ』で、狐耳リンも見せていた特徴ですね。

 あと、パンケーキを食すシーンで、その美味しさに獣娘三人がおたけびを挙げるシーン。
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『きつねとパンケーキ』1巻P16(遠山えま/芳文社)













 従来の漫画だと、狐の鳴き声は「コーーン」とか「ケーーン」といった感じで表現されることが多いですが、本作のコンちゃんは「ワァーーン」と(漫画では)珍しい鳴き方をしています。

 実際の狐の鳴き声を文字にあらわすと、「コーーン」より、この表現の方がより正確という印象です。

 最近は、狐動画が多数アップロードされるようになって、狐がどんな風に鳴くかがすぐに参照できるようになりました。
 だから、狐の鳴き声をより現実に近い形で表現しても、「変だ」って文句言われなくなったがゆえの、この表現なのかもしれませんね。



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