狐耳&百合という斬新な組み合わせで、狐っ娘好きの大いなる支持を受けながら、事実上の打ち切り状態となっていた『此花亭奇譚』。
 ケモミミファンの間でも「アレの続きはどうなった」と話題になることが多かった『此花亭奇譚』が、『コミックバース』2015年1月号から新編として再開しています!

 待望の新編、『このはな綺譚』の単行本1巻目が4月24日より発売中!
このはな綺譚 (1) (バーズコミックス)
このはな綺譚 (1) (バーズコミックス)

 あの世とこの世の境にある温泉宿「此花亭」。
 そこで働く仲居はみな、狐なのです。

 主人公で、素直でいい子でドジな、新人仲居の柚。
 柚の教育役の、負けず嫌いな狐娘・皐。
 仲居の狐たちのまとめ役で、頼りになる姉さん的存在の桐。
 小さくて物静かで、ちょっとダークな部分のある狐娘・櫻。
 一見物腰柔らかだけど、かなりプライドが高いお洒落好きな狐娘・蓮。

 ボーイッシュでさわやかな狐娘の棗。

 6人の狐娘たちと、此花亭の宿泊客との、不思議な日々が描かれます。

※ ※ ※

 『このはな綺譚』は『此花亭奇譚』と比べると、百合色がやや薄くなって、元々定評を得ていたノスタルジックな雰囲気が強化された作風になっています。

 『此花亭奇譚』は仲居の狐っ娘同士の関係を描くことが重視されていたのですが、『このはな綺譚』では仲居とお客さんとの関係に重点が置かれている感じです。
 このあたりは掲載誌のカラーが関係しているんですかね?(『此花亭奇譚』は掲載が『百合姫S』でしたし)
 
 とはいえ、柚と皐の関係、蓮と棗の関係など、百合の雰囲気はきちんと残されているので、これからの展開にも期待です!

※ ※ ※

 『このはな』導入部分が、『此花亭』導入部分と重ねてあるところが、流石だと感じたり。
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『このはな綺譚』1巻P14(天乃咲哉/幻冬舎)



 








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『此花亭奇譚』1巻P8(天乃咲哉/一迅社)













 『此花亭』では、田舎から町に来たばかりで勝手が分からず、鼠の大工の進路に立ち塞がっていた柚も、『このはな』ではまんじゅうを食べながら歩いていて、町の娘としてすっかり馴染んでいる、という対比の描写になっています。

 長期休載していた事を逆手にとって、「しばらく見ない間に、柚も少し成長したよ」というメッセージを込めているのかなあと感じます。

(さらに、鼠をよけるときにまんじゅうを落としてしまう、というドジっ子的描写で、柚の愛すべき部分が変わっていないことを強調しているんでしょうね)



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