七代祟る強力な怨念を持った「恨み猫」の妖怪が、現代の子孫へと復讐にやってくるのですが、その恨み猫は人見知りだったり気弱だったりで、なんだかあまり怖くないし、よく見るとちょっと可愛いかもしれない・・・?
 猫耳漫画の新境地を切り開く、怪異ラブストーリー『恨み来、恋、恨み恋。』が11月22日より発売中です!
恨み来、恋、恨み恋。(1) (ガンガンコミックスJOKER)
恨み来、恋、恨み恋。(1) (ガンガンコミックスJOKER)

 十二支の獣の名を冠する十二の家が、旧家として君臨する街、「十二町」。
 「子」の名を受け継ぐ子国家の若当主・恭一は、子国家に怨恨を持つ妖怪「恨み猫」・猫ヶ崎夏歩の襲撃を受けます。
 恐ろしげな巨大な猫の姿で「子国家を根絶やしにする」と恨みごとを言う夏歩に対して、恭一は動じることなく、俺だけを恨み尽くして終わりにしろ、と提案します。

 調子を崩されてしまった夏歩は、とりあえず恭一がそれを本心で言っているかどうか3日間で見極めると言って、その場は恭一を逃がすのですが・・・・・・その結果、女の子の姿に戻った夏歩が、「見極め」のために恭一の後をコソコソとついてくることになるのです!
 しかも、方向音痴で、人ごみでパニックになるほどの人見知りで、追跡者として頼りなさすぎる夏歩に、恭一は狙われていることを忘れて彼女を心配するようになるのですが・・・。


 本作のヒロイン(?)である夏歩は、知らない人と接するとビクッとして猫耳が生えてしまうという、人を襲う妖怪にしては人見知り過ぎな性格をしています。『耳でちゃった』の台詞は後のシーンでも出てきますが、仕草も含めてなんか可愛い。

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『恨み来、恋、恨み恋。』1巻P30(秋タカ/スクウェア・エニックス)









 こんな困った状況になった時、色々恭一に助けてもらったりしたことで、夏歩は徐々に恭一に好意らしきものを抱くようになるのですが、その本質は「恨み」を源にする妖怪であるため、恭一に危害を加えたいという衝動をしばしば抑えきれなり、実際に恭一に襲いかかってしまいます。
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『恨み来、恋、恨み恋。』1巻P46(秋タカ/スクウェア・エニックス)









 恋愛感情がこじれて暴力になるわけではないので、ヤンデレではなくて、デレ無しの「病み」属性というのが妥当でしょうか。
 夏歩はこの衝動に本当に悩まされることになり、悩んだり苦しんだりする彼女の内面を描く部分が、本作の大きな特徴となっています。

 流行の属性をネコミミと合体させる、というのはしばしば見られるもので、最近では「ネコミミ+男の娘」である「オスの三毛猫」キャラクターが目立ったりしました。本作は化け猫モノを「ネコミミ+病み(ヤンデレ)」で構成しており、新たなジャンルを開拓しつつあると言えるのではないでしょうか。



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