最近、狸娘を見かけることが多くなってきました。
 2010年代の狸娘が登場する代表作としては下のような作品が挙げられるでしょうか。



 狸娘はいつごろから描かれるようになったのか?
 私が持っている一番古い資料では、1990年・月刊テクノポリス5月増刊号『同人ソフト大全集』、宮野ひろみ氏の『イラスト画材の選び方』のコーナーに狸娘が出てきます。
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『月刊テクノポリス5月号増刊・同人ソフト大全集』P86(宮野ひろみ/徳間書店)










 同人ソフトですが、サークル『LOLITA SOFT』が1990年に発表した『SAYOKO-O(AYA)』というPC-8801用アドベンチャーゲームの主人公が、狸娘だったようです。(実物を確認していないので違うかもしれませんが・・・)

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『アソコンすうぱあスペシャル9・同人ソフト大集合』P29(絵・LOLITA SOFT/辰巳出版)







 とりあえず、1990年頃には狸娘が存在したことは間違いなさそうです。

【90年代後期】
 ライバル属性である狐耳が隆盛を極めていた90年代(主に『幽☆遊☆白書』の妖狐蔵馬の影響)。
 狸娘はまだまだマイナーな存在でした。

 1995年、さかぐちしずか氏が狸娘が登場する漫画『化狸騒動奇譚 PON-PO こりん』を発表します。
 人間の耳のところがそのまま狸耳になっているという、今の視点で見るとちょっと変わった姿をしています。

 他には、1996年から稼働したコナミの『セクシーパロディウス』で、ステージ4Bのボス・タヌコーが狸耳の女の子に変身して攻撃を仕掛けてくる場面があります。
 ただし、ステージ4Bに進む条件がやや気づきにくい上に、女の子に変身して攻撃する確率も低いため、基本的にマイナーなキャラとなっています。


【ゼロ年代前期】
 2000年代前後には、「狸じゃないけど狸娘っぽいキャラ」というカテゴリーが出現します。
 代表例は『ナースウィッチ小麦ちゃん マジカルて』(2002~2005年)のまじかるメイドこより。
 マスコットキャラがたぬきなので、狸娘だと思われがちですが、彼女は狸ではありません(モモンガらしい)。


 フライトプランのSRPG『サモンナイト』(2000年)に登場したレビット族のモナティは狸っぽい尻尾を持っているせいで、仲間のガゼルなどから狸扱いされていましたが、一応狸とは別の生き物らしいです(兎系獣人らしい)。
サモンナイトコレクション
ソフトバンククリエイティブ
2001-12


【ゼロ年代中期】
 2004年に『我が家のお稲荷さま。』が獣耳作品として初めてライトノベルの新人賞(電撃ゲーム小説大賞・金賞)を受賞し、引き続いて『かのこん』、『狼と香辛料』、『狂乱家族日記』といった獣耳作品が続々と受賞していった流れで、獣耳ライトノベルが一時注目を集めました。

 その中で刊行された数少ない狸娘モノが秋津透氏の『たぬきつ!』。
 シリーズ化の予定があったみたいですが、残念ながら1巻しか出ておりません。
たぬきつ!(1) (ファミ通文庫)
秋津 透
エンターブレイン
2006-02-27


 四国と狸の関係が丁寧に描かれる点は、近年の狸モノの代表作『うどんの国の金色毛鞠』の源流にある作品といえるかもしれません。
うどんの国の金色毛鞠 1巻
篠丸 のどか
新潮社
2013-09-13


【2010年代前期】
 少しずつ、狸娘が登場する作品が増えてきます。
 2011年発表の上海アリス幻樂団の同人シューティングゲーム『東方神霊廟』では、化け狸の二ツ岩マミゾウが登場。同じエクストラステージボス出身の狐耳・八雲藍ほどの人気は得られなかったものの、スピンオフ漫画の『東方鈴奈庵』では重要人物の一人として、かなり優遇された扱いを受けています。

東方鈴奈庵 ~ Forbidden Scrollery.-1 (角川コミックス)
春河 もえ
角川書店(角川グループパブリッシング)
2013-03-26


 狸耳ではないですが、2013年に森見登美彦の原作をもとにした、たぬき物語『有頂天家族』のアニメ版も、狸娘文化に一役買っているかもしれませんね。


 増えてきたとはいえ、狸娘のブームはまだまだこれからという感じがします。
 ケモミミの主流・・・猫、狐、兎に比べると、作品数もずっと少ないので。(ようやく犬耳に追いついてきたくらいの感じ)
 今後、どういう狸娘作品が描かれることになるのか、愉しみです。



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