大正時代を舞台にした妖怪譚『書生 葛木信二郎の日常』の最新7巻目が8月19日より発売中です!
 表紙は猫又・操緒です。
 今回、彼女の許婚である梯一郎が『第三十八幕』で戻ってくるので、その関係で表紙になったんでしょうね。
 彼女の着ている縞に花、という柄のキモノは大正末~昭和初期の抒情画でよく描かれるもので、そのあたりを意識している雰囲気があります。
書生葛木信二郎の日常 7 (サンデーGXコミックス)
書生葛木信二郎の日常 7 (サンデーGXコミックス)

 最初の『第三十七幕』では、拾った赤ん坊を連れていた信二郎と狸娘の尋を見て、二人の子供だと勘違して勝手にショックを受ける女陰陽師・サマラの図が見られます。
 タヌキは妊娠期間二カ月だから、短期間での子作りもあり得る・・・というサマラの考察は鋭いのか鈍いのか・・・。

 このような感じで、いつもの騒々しい日常が続いている信二郎の周囲ですが、ここにきて、物語が大きく動き始めます。
 きっかけは、外国(満州?)に行ったまま行方不明だった、兄・梯一郎の突然の帰国。
 梯一郎は、和解したはずのサマラに気をつけろと警告します。
 信二郎は半信半疑だったのですが、両親の失踪の原因が勘解由小路家(正確にはサマラの祖父)にあるという話を聞いて、心穏やかでない状況になります。
 兄弟の話をこっそり盗み聴いていた尋は、真相を探るべく、狸に化けて勘解由小路家に潜入を試みますが・・・。

 さすが化け狸というか、勘解由小路カルマに見つかりそうになった尋は咄嗟にサマラに化けて調査を続けるのですが、彼女、油断すると狸耳尻尾がでてきてしまうんですよね。
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『書生 葛木信二郎の日常』7巻P155(倉田三ノ路/小学館)













 6巻では怒る時に狸耳の出る場面がありましたが、尋は感情が動揺する時に耳尻尾が出てきてしまうみたいです。(つまり、意識して化けるようにしないと人型を保っていられないタイプ)
 猫又の操緒が猫耳を出すシーンについてもその傾向があるので、コレは本作のケモミミ描写の方針みたいなものなんでしょうね。


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