ケモミミ生活 ~獣耳作品情報ブログ~

獣耳のいる生活をはじめてみませんか?
獣耳キャラクターに関連する最新情報と懐かしい情報を織り交ぜて紹介していきます。

※世界で唯一(?)の獣耳評論サークル・S猫出版部のブログです。
※『総解説・猫耳史』『総解説・狐耳史』『総解説・兎耳史』等を頒布しています。
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2018年04月

猫耳化して最終章からコンティニュー!『この世界がゲームだと俺だけが知っている』9巻

バグだらけのヴァーチャルリアリティゲーム『New Communicate Online』、通称『猫耳猫』の世界に閉じ込められてしまった相良操麻(=ソーマ・サガラ)。


長い戦いを経てようやく元の世界へ帰るための道筋を見出したソーマですが、様々な事件の過程で、未実装のはずのイベント「邪神」の復活に関わるシークエンスが発動してしまいます!

邪神の力の前に次々と倒れる仲間たち。

ソーマは絶望的な状況からの起死回生を図るため、世界巻き戻しのバグを発動させます!


その結果、ソーマの頭に猫耳が生えてしまうのですが・・・!


既知の攻略知識が通用しない「未実装」領域での最後の冒険!

『この世界がゲームだと俺だけが知っている』、完結編9巻が4月5日より発売中です!


猫耳猫のサービス開始前の予告にだけ出ていて、実装はされなかった最終ボス「邪神」。

しかし、単なる“構想”であっても、この現実化した猫耳猫の世界では実在のものになるのです。


ゲームの猫耳猫のことなら何でも知っている廃プレイヤーのソーマでも、ゲームで実装されていなかった「邪神」のスペック・・・能力については推測するしかありません。


猫耳猫の世界にやってきた従妹の真希は、そもそもこの世界はゲームに似ているだけで「ゲーム」ではないのではないか、必ずしも「クリア」できるようには作られていないのではないか、と不安を口にします。


しかし、超絶バグゲーの猫耳猫を制覇してきたソーマは、この現実化した猫耳猫の世界も制覇できると信じて疑わないのでした・・・!


ラストバトルの行方やいかに!?


※ ※ ※


ゲームネタなろう系の先駆作品ともいえる本作も、ついにここで完結です。

ゲームの知識でゲーム世界で無双してきたけど、ゲームの枠を超える想定外の状況が発生するに至って主人公の真の力が試される、という王道中の王道を見事に描き切っています。


ゲームシステム的にほぼ無敵化されている存在をどうやって倒すか、という話は『さて、異世界を攻略しようか。』とも共通してますので、比較して読んでみると面白いかも。


さて、異世界(ゲームガルド)を攻略しようか。4 (MF文庫J)
おかざき登
KADOKAWA / メディアファクトリー
2014-11-24


ソーマらしく、微妙にズルい方法を駆使しまくるところは、さすが本作といったところ。

真希の不安告白やサザーンの過去、ラストバトルの最終局面といったシリアスシーンはしっかりシリアスに、それでいてギャグシーンはしっかり笑わせてくれるのが素晴らしいです。


※ ※ ※


この最終巻、主人公ソーマがずっと猫耳姿でラストバトるという点で、猫耳作品としてもかなり特異です。

ポーカーフェイスの猫耳娘ミツキ・ヒサメにいたっては、猫耳が生えたソーマに一目惚れしてしまう、という凄い状況になります。

「複数ヒロイン物だと、ケモミミヒロインは主人公と結ばれない」の法則を、最後の最後にかき乱してくる所は、なかなかやっぱり凄い作品だと思いますよ。

この世界がゲームだと俺だけが知っている 1
この世界がゲームだと俺だけが知っている 1


※ ※ ※


小ネタですが、幕間の質問掲示板ネタの中で、『天啓的異世界転生譚』の猫神様シロニャが書き込みしている所がにくい。


天啓的異世界転生譚1 (ファミ通文庫)
ウスバー
KADOKAWA / エンターブレイン
2015-03-01




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妻 兼 母親ののじゃロリ狐。『世話やきキツネの仙狐さん』1巻

疲れた男のもとにやってくる、モフモフとツヤツヤの暴力!

新感覚・癒し系狐耳漫画『世話やきキツネの仙狐さん』の初単行本が4月10日より発売中です!

ブラック企業に勤める独身男・中野がいつものように残業して深夜に帰宅してみると、部屋には狐の耳と尻尾の生えた幼女がいました。

ついに過労で幻覚を見るようになったのかと、中野は幻覚(?)の狐耳幼女を部屋から追い出すのですが、幼女はすぐに部屋に舞い戻ってきます。

彼女の名は仙狐。齢800歳の狐の神使であり、中野の家系に恩があって、世話をしにきたのだと言います。
最初は不審に思っていた中野ですが、彼女の幼女とは思えない包容力(主に尻尾や耳のモフモフ)に、次第に虜になっていきます・・・!

※ ※ ※

見た目は幼女の狐娘にたっぷりと甘やかしてもらう作品。

日本の物語では女狐は母親役になることが多いですが、本作の仙狐の場合、母親を通り越してそこはかとなく「おばあちゃん」感が漂っています。
添い寝シーンもあるんですが、エッチな感じは無くて、とことん癒しを感じます。

※ ※ ※

気になった表現がこちら。
初めて自分一人で掃除機をかけようとして、音に超びっくりして威嚇する仙狐さん。
photo_1164




















『世話やきキツネの仙狐さん』1巻P138(リムコロ/角川書店)


近年の狐耳作品で少しずつ見られるようになってきた傾向として、「狐はコーン!とは鳴かない」という点が挙げられます。
例えば狐娘子育て漫画『きつねとパンケーキ』でも、紺乃はコーンとは鳴いていませんでした(名前は「コン」なのに)。


以前も考察しましたが、昔と違って今は狐動画が多数アップロードされているので、狐がどんな風に鳴くかすぐに参照できるようになったこと。
また、狐にこだわりのある作者・読者は「宮城蔵王キツネ村」などの専門施設に本物のキツネをちゃんと見に行くようになったので、漫画・小説のキツネの鳴き声がリアル志向になりつつあると考えられます。

まあ、仙狐さんの「うやーっ」はリアル狐というより、仙狐さん独特の鳴き方(?)ですが。
威嚇する時以外にも、しっぽをモフられて声が出る時とか、言葉にならない声が出る時に「うやぁ」的な声を出しています。

※ ※ ※

これまでにも何度か出している「獣耳ジャンルで新しく出現した(目立つようになった)描写・設定リスト」に狐の鳴き声の件を付け加えておきます。

(1)猫耳キャラが蛇を怖がる。
(2)猫耳キャラをブラッシングする。
(3)狼耳キャラが「文明を知らない野生児(狼に育てられた狼少女的な存在)」になっている。
(4)神道(神社)→狐耳に対して、仏教(寺)→狸耳の関係性。
(5)狐耳キャラは「コーン!」とは鳴かない。



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狂気をはらんだ獣娘の描写がやっぱり巧い。『転生したら剣でした』コミカライズ版3巻

数奇な運命により、意志を持った魔剣に転生した30歳の会社員と、その使用者となった黒猫族の奴隷少女。
かりそめの師弟関係を結んだ二人は、手に手を取って悲惨な境遇からの脱出を目指します!

なろうコンこと第4回ネット小説大賞受賞作『転生したら剣でした』、好評のコミカライズ版3巻が3月24日より発売中です!

物語序盤の山場である「ゴブリン討伐戦」から、アマンダ初登場の「ランクAの帰還」までが漫画化されています。
フランがだいぶ冒険者として力をつけてきた時期、そして、彼女の手が初めて血で汚れてしまう場面を描く、重要な巻になります。

※ ※ ※

コミカライズ版は、壮絶な戦闘を描いた狼耳伝奇作品『月輪に斬り咲く』の丸山朝ヲ氏が手がけているので、そちらとの描写の差異に目が向きますね。
月輪に斬り咲く (3) (バーズコミックス)
丸山朝ヲ
幻冬舎コミックス
2013-03-01


『月輪に斬り咲く』に比べると、原作にエロチックな要素があまり無いのでそのあたりの描写は控えめですが、残酷・狂気描写は制限なくふんだんに盛り込まれている印象です。

例えば、フランが彼女たち黒猫族の仇である青猫族と対面した時の反応。
女の子が怒っているというより、猫科の獣が威嚇しているような凄みがあります。
こういう、人の理性の枠に囚われていない存在の描き方が巧みです。
photo_1158










『転生したら剣でした』漫画版3巻P102(丸山朝ヲ・棚架ユウ・るろお/幻冬舎)


もう一つ気になった表現がこちら。
photo_1159


















『転生したら剣でした』漫画版3巻P91(丸山朝ヲ・棚架ユウ・るろお/幻冬舎)


カレーを食べて驚愕したフランの耳が炸裂してる
美味しいものを食べて「ほっぺたが落ちる」という比喩がありますが、猫耳っ娘の場合は猫耳がぶっ飛ぶ、という形になるのか、、、

これまで古今東西多くの獣耳作品を読んできましたが、こういう表現は初めて見ました。
獣耳キャラの感情表現って、まだまだ色々工夫ができるんですね。



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ウマ耳アニメの感想『ウマ娘 プリティーダービー』第1話・第2話

今期注目しているケモミミアニメの感想です。
動物娘の出てくるアニメだと某妖怪アニメも話題なのですが、ガチなケモミミものとしては今期はやっぱりコレですね!

●『ウマ娘 プリティーダービー』
 第1R「夢のゲートっ!」 第2R「いきなりのデビュー戦!」

尻尾がすごい動きまくるアニメだ・・・。
近年のケモミミアニメの中でもトップクラスで尻尾が「アニメーション」している作品だと思います。
猫娘とか犬娘とはちがって、ちゃんと馬っぽい動きなのがポイント高い。
動きのところは漫画版だと分からなかった要素なので、こういう部分はやっぱりアニメならではですね!


スペシャルウィークの尻尾が電車のドアに挟まれそうになるシーンがありますが、さりげないけど「尻尾のある娘がいたら本当に起こりそうな場面」で良いなあと思ったり。

※ ※ ※

それにしてもこの作品の世界観、並みのSFよりSFしてるというか、かなり異様な文化に感じます。

いや、『けものフレンズ』の「人間の女の子の姿をした動物がたくさんいるサファリパーク」っていうのもかなり異様な世界ではあるんですが、本作は馬がウマ娘になっている以外の要素が妙にリアルだから、「ウマ娘が競馬場を走り、なぜかそのあとライブするのが人気行事になっている」世界の異様さが、間違った世界線に迷い込んでしまったかのような違和感を覚えさせるんですよね。

別にSFを意図しているわけじゃなくて、単に競走馬擬人化の周辺要素と最近の人気要素を盛り込んだらこうなった、というだけなんでしょうけど、面白い結果です。

※ ※ ※

ちなみに私は競馬の知識が全く無いので、ウマ娘それぞれの造形について評価できないです、、、
とりあえず「全くの初心者がウマ娘の印象から推察した、この競走馬はこういう感じ!」というのを列記してみますので、競走馬に詳しい方は答え合わせをしてみてください。

●スペシャルウィーク
・北海道生まれ。
・お母さんは自分が生まれたときに死んでる。
・普段は元気だけど、実はかなり神経質で緊張しやすい。
・中盤から追い上げるタイプ。
・たくさん食べる。
・かわいい。

●サイレンススズカ
・大人しい美少女。
・意外とトレーナーの言う事は聞かない。自分の走りたいように走る。
・最初から最後まで全速力。
・かわいい。

●ハルウララ
・ちっこい。
・人懐っこい。
・すばしっこそうに見えるけどあんまり速くない。
・スタミナもあまり無さそう。
・それでも走るのは好きそう。
・かわいい。

●オグリキャップ
・たくさん食べる。
・かわいい。

●クイーンベレー
・いろいろとでかい。
・気性が荒い。
・中盤から仕掛けてくる。
・ぶつかってくる。
・かわいい。


他にもかなりたくさん登場人物(馬物?)がいたけど、とりあえず印象に残ったのはこのあたり。
次回以降、毎回別のウマ娘にスポットが当たるような話運びになるのかな?
注目していきたいです。



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ケルベロス娘をどう表現しているかが、このジャンルの見所。『マモノな少女に囲まれたけど、果たして俺は「おいしい」のだろうか。』

狡猾な妹王女の罠にはめられて、身代わりで魔王に誘拐されてしまったダメ王子。

どうにか魔王城から逃げ出すことに成功し、人間界へ戻ろうとしていた王子は、途中で「いい魔物」を自称する人外少女たちと出会うのですが・・・どうやら彼女たちはとても美味しそうに見える王子を「食べたい(文字通りの意味で)」と思ってるようなのです!

食うか食われるか!?のコメディ・ファンタジーノベル『マモノな少女に囲まれたけど、果たして俺は「おいしい」のだろうか。』が3月10日より発売中です!

人間界と魔界がコインの表裏のような形で存在している平面世界【リヤンオリゾン】。

「聖王」の子孫でありながら全く戦う力を持たない「無才」のルシエル王子は、狡猾でブラコンな妹王女・トルチェの罠に嵌められて、魔王に王女の身代わりとして誘拐されてしまいました。

魔王となぜか意気投合して、ひとまず見逃してもらうことに成功したルシエルは、自分を喰らおうと追ってくる魔界の魔物の群れを振り切り、深い森の中にある村にたどり着きます。

村に住んでいるのは人間のようだったのでひとまず安心するルシエルですが・・・実は、その村の住民は魔物が知性化した「異種(ゼノ)」と呼ばれる人外の存在だったのでした。

ルシエルを助けてくれた犬耳少女コルルが言うことには、異種は人間を食べたりしない、とのことなのですが・・・めちゃくちゃよだれを垂らしているコルルの様子を見ていると全く信用なりません!

「人間の“王族”は高級食材」と言い伝えられるこの村で、果たしてルシエルは食われずに生き延びることができるのか!?

※ ※ ※

パンツ一丁で魔王城から逃げ出したり、王族であることを隠すために下品なオヤジになりきってみたりと、戦闘はからっきしだけど様々な手練手管で世を渡り歩くルシエル王子と、理性よりつい食欲が勝ってしまう魔物少女たちとの軽妙なやり取りが笑える作品です。

コメディ作品なのですが、世界観が結構凝っていてたり、終盤に大きなどんでん返しがあってなかなか熱いストーリーが展開されたりと、最初から最後までしっかり詰まっていてお腹いっぱいになれる一冊です。

作者の前作、電撃小説大賞・金賞受賞の『ヴァルハラの晩ご飯』とはまた違ったノリの作品になっています。


※ ※ ※

ケモミミキャラクターとしては、ケルベロスから知性化した異種であるコルル・グアルディアが登場します。

彼女の犬耳からは丸っこい犬のぬいぐるみのようなアクセサリーがイヤリング状にぶら下がっているのですが・・・実はこれはアクセサリーではなく、もともとケルベロスだった時の三つ首が変化したもの、つまり彼女の体の一部だったりします。

それぞれちゃんと人格があり、右耳側は理性的で冷たい印象の「レグナ」、左耳側は男勝りで攻撃的な「エルバイド」といいます。主導権はのほほん犬っ娘であるコルルよりも、レグナが握っていることが多いですね。

近年、ケルベロス娘は様々な作品に登場していますが、元の魔物の伝承にある「三つの首を持つ」をどう表現するかが、創作者の腕の見せ所であります。

一つの体に三つの人格が宿っていたり(例:『今日のケルベロス』)、三つ子にしたり(例:『大上さんとケルベロスゥ!』)というパターンがありますが、本作『マモノな少女に囲まれ~』のような「別人格がアクセサリーに宿っている」というのは新しい表現ですね。




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