普通の人間と、獣耳尻尾を持った獣人とが暮らす異世界を舞台に、話術をもって人間と獣人が平等に生きられる社会を実現しようとする、話術師の師弟の物語。
『レトリカ・クロニクル』の第二作目『香油の盟約』が10月24日より発売中です!
今回、若き話術師のシンと、狐の師匠カズラは、犬系獣人「赤犬」の住む集落を訪れます。
その集落では貴族に高く売れる特殊な香油が生産されているのですが、その利益は実質的に獣人を支配している近隣のキール村の人間たちに吸い上げられています。獣人を人間より下等なものとみなす宗教「アミシア教」の教義をもって、二十年近く抑圧されていた赤犬たちは、いままさに反乱を起こそうとしている直前。
そんな中、無謀な反乱計画を止めようとする赤犬の娘・フィーネの願いを受けて、シンとカズラは暴発しようとする赤犬たちと彼らを抑圧するキール村の人間たちの両方に最適な解を導くべく、双方の説得に全力を傾けることになるわけですが・・・・・・。
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今回はカズラの出番はやや少なめですが、要となるシーンではしっかり師匠らしい姿を見せてくれます。ケモミミとしては、どちらかというと犬耳娘のフィーネの出番の方が多いかも。
先日紹介した『おきつねさまのティータイム』と同様に、ラノベよりも一般向け志向のメディアワークス文庫なので、かなり真面目なメッセージが織り込まれたケモミミ作品となっています。