ケモミミ生活 ~獣耳作品情報ブログ~

獣耳のいる生活をはじめてみませんか?
獣耳キャラクターに関連する最新情報と懐かしい情報を織り交ぜて紹介していきます。

※世界で唯一(?)の獣耳評論サークル・S猫出版部のブログです。
※『総解説・猫耳史』『総解説・狐耳史』『総解説・兎耳史』等を頒布しています。
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2015年10月

狐の師匠との旅が続きます。『レトリカ・クロニクル 香油の盟約』

 普通の人間と、獣耳尻尾を持った獣人とが暮らす異世界を舞台に、話術をもって人間と獣人が平等に生きられる社会を実現しようとする、話術師の師弟の物語。
 『レトリカ・クロニクル』の第二作目『香油の盟約』が10月24日より発売中です!


 今回、若き話術師のシンと、狐の師匠カズラは、犬系獣人「赤犬」の住む集落を訪れます。

 その集落では貴族に高く売れる特殊な香油が生産されているのですが、その利益は実質的に獣人を支配している近隣のキール村の人間たちに吸い上げられています。獣人を人間より下等なものとみなす宗教「アミシア教」の教義をもって、二十年近く抑圧されていた赤犬たちは、いままさに反乱を起こそうとしている直前。

 そんな中、無謀な反乱計画を止めようとする赤犬の娘・フィーネの願いを受けて、シンとカズラは暴発しようとする赤犬たちと彼らを抑圧するキール村の人間たちの両方に最適な解を導くべく、双方の説得に全力を傾けることになるわけですが・・・・・・。

 ※ ※ ※


 今回はカズラの出番はやや少なめですが、要となるシーンではしっかり師匠らしい姿を見せてくれます。ケモミミとしては、どちらかというと犬耳娘のフィーネの出番の方が多いかも。

 先日紹介した『おきつねさまのティータイム』と同様に、ラノベよりも一般向け志向のメディアワークス文庫なので、かなり真面目なメッセージが織り込まれたケモミミ作品となっています。

おきつねさまのティータイム (メディアワークス文庫)
高村透
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-10-24





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「わたしに耳はない」「その嘘は無茶だ」(化け狐・トウカと詐欺師・拓巳のやりとり)『おきつねさまのティータイム』

 人をだますのが得意な詐欺師の拓巳と、誰から見ても不自然なことがバレバレな化け狐・トウカの不思議な交流を描く小説・『おきつねさまのティータイム』が10月24日より発売中です!


 表紙絵だと拓巳は優しそうで、狐のトウカはしっかりしたカフェのお姉さんっぽい雰囲気。
 でもその実態は、拓巳は詐欺師で、トウカはやたら偉そうな老人口調で喋る、一般から見てかなり変な人物だったりします。
 拓巳は詐欺師であることを柔和な外見で偽っていて、トウカは何もせず何もしゃべらなければ可愛い女性という設定なので、この表紙絵はなかなか内容を忠実に表している感じです。

※ ※ ※

 再開発計画に揺れる、古い商店街『オリオン通り』。
 各店舗が立ち退きを迫られ店を畳んでいく中、古くから続く趣ある喫茶店『紅茶専門店マチノワ』は、今でも奇妙な女性が店を切り盛りして営業を続けています。

 ある時、ふらりとその店に入った尼子拓巳は、不審な挙動をする店員の女性から出された紅茶を飲んで驚愕します。

 あり得ないほどまずい。

 拓巳が抗議しようとすると、おどおどした店員の頭から耳が生え、お尻からはふさふさとした尻尾が生えてきます。
 そう、現在の『マチノワ』は亡くなった店主から店を任された化け狐が切り盛りしている店だったのでした!

 あまりに紅茶について知らない化け狐・トウカを見かねて、拓巳は紅茶についていろいろアドバイスを始めるのですが・・・。

※ ※ ※

 『電撃』じゃない方のメディアワークス文庫なので、いわゆるラノベよりは一般向けな、ライトミステリ風の内容となっています。紅茶に関する薀蓄が多く語られるのも特徴。

 拓巳は詐欺師なので、トウカの化け方の下手さを呆れた風に見ていますが、その一方でトウカが何を考えているのかわからない点を、もどかしく思っている部分もあります(普通は人の表情から人の感情が手に取るように分かるのに)。

 実際、トウカはある重大な隠し事をしているわけで、人間基準では図れない生き方をしている化け狐の姿が巧く表現されていると思います。

 強気で偉そうなのに、おどおどして挙動不審というトウカは、なかなか見ないタイプで可愛いですよ!



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猫耳リボン系(リボンで猫耳を隠す)。『くだみみの猫』4巻

 使い魔の「クダ」に逆にとり憑かれてしまい、猫耳が生えてきてしまった巫女家系の少女・子猫(ねねこ)と、彼女を束縛するのが大好きな、鎖を司る式神・七晩(しちかげ)。
 クダを制御するために、不思議な診療所で共同生活を始めることになった子猫ですが、当初の人見知りもなくなってきて、だいぶ日々を楽しんでいる様子。
 そんな子猫と七晩に、不吉な影が迫ります・・・・・・!

 話題の『くだみみの猫』、最新4巻が10月23日より発売中です!

 今回の表紙は邪気眼系の重神未来と、診療所の院長である若ユカリ。4巻はユカリの過去に関係する重要なエピソードが収録されています。


 クリスマスに向けて、徐々に世間が盛りあがってきている頃。
 子猫&七晩と宮&新月でダブルデート(?)をしている最中、子猫は過去に悪霊を操っていた巫女の少女が街中を歩いているのを見つけます。
 また悪霊を呼び出すつもりなのかと心配になり、しっかり話をしようと、巫女の少女――千夜(ちよ)を追跡する子猫。
 最初は子猫を振り切ろうとしていた千夜ですが、熱心にしつこく付いてくる子猫に根負けした千夜は、ついに子猫の声に耳を傾けるようになるのですが・・・・・・。

 彼女の目的はいったい何なのか?

※ ※ ※

 子猫が千夜の家を訪問するシーン。

 子猫は頭にリボンを巻くことで、猫耳を隠しています。そこを見抜かれて、千夜にリボンを取られてしまいますが・・・・・・。

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『くだみみの猫』4巻P130(中山幸/メディアファクトリー)














 以前、「1984年森野うさぎ『らんじぇりい♥あたっく☆』」の記事で、「かつてしばしば見られた、リボン状のものでケモミミを隠すという描写は、最近見られなくなってきている」という様なことを書いたのですが、この作品ではリボンで隠す描写が復活していますね。

 『特区八犬士』の妖狐も、物語終盤で狐耳をバンダナで隠す描写があり、このパターンの描写が再興してきているのかもしれませんね。

くだみみの猫 1<くだみみの猫> (コミックアライブ)
中山 幸
KADOKAWA / メディアファクトリー
2014-07-23




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きつねかわいい(真理)。『このはな綺譚』2巻

 狐っ娘の仲居たちが働く不思議な温泉宿の日々を描く、きつねがかわいすぎる幻想漫画『このはな綺譚』の単行本2巻目が10月24日より発売中!

 1巻の収録作はやや百合色が薄くなった印象だったのですが、2巻の収録作はやや元の作風に戻って、百合っぽい描写が多くなっています。
 特に、負けず嫌いな先輩の皐と、柚が絡む時のシーンにそれっぽい匂いがしたり。

●姉妹間に確執がある、皐の姉が此花亭にやってきて、柚が皐に気を利かせる話。(『姉上襲来』)
●皐が一寸法師状態になってしまって、柚が元に戻ってほしいと悲しむ話。(『一寸さつき』)

 上の二篇において、皐・柚の雰囲気がいい感じになってます。

 もちろん百合だけじゃなくて、心洗われるような此花亭の風景もしっかりと描写され、狐っ娘たちの愛らしさを際立たせています。この点は『此花亭奇譚』から一段と質が高まった部分ですね。

※ ※ ※

 こちらの現代社会から流されてきた少女が柚に拾われる話・『潮騒』にて、柚が猫と勘違い(?)されるシーンがあります。
 ケモミミ付いてる娘をとりあえず「猫耳娘」扱いする、というのは『東京レイヴンズ RED and WHITE』でも見られましたが、「アニメや漫画をあまり見なくて、ケモミミというジャンルを良く知らない人物」や「ケモミミの種類なんてどうでもいいと考えているテキトーな人物」を表現するのに巧く使える描写なのかもしれません。
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『このはな綺譚』2巻P78(天乃咲哉/幻冬舎)



 

 まあ、猫娘と狐娘はわりと見分けるのが難しいかなと思ったり。ペルシャ系の長毛種の猫娘は、尻尾の雰囲気が狐娘っぽい感じだったりするので。

 とりあえず、異世界でふさふさ尻尾のケモミミさんに出会ったら、狐なのか猫なのかは慎重に聞かないと失礼にあたるかもしれませんね!



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美少女コボルトは犬娘なんです。『最強ゲーマー、異世界にて実況プレイ中』

 良く分からないうちに異世界で生活することになってしまった社会人ゲーマーが、ゲームの知識でサバイバルしていく!
 第2回オーバーラップ文庫大賞・金賞受賞作『最強ゲーマー、異世界にて実況プレイ中』が10月22日より発売中です!


 筋金入りのゲーマーである高坂葵。
 大学卒業後に就職するはずだった会社が倒産してしまい就職浪人になってしまった彼は、さんざん求職活動をした挙句、「施設管理」を業務とする「軽見管理事務所」という会社に就職します。

 そして、いきなりの3か月間の研修先として送り込まれたのが、大自然の渓谷の真っ只中にある「迷宮」・・・・・・になる予定の場所!
 公共工事の汚職もかくやというような、工事計画だけでそもそも何一つ無い場所で、葵はなぜか生産系ゲームのように拾得物や生産物がお金に換えられるというシステムが存在していることに気づき、ゲームの知識を生かして少しずつ生活環境の改善に着手していきます。

 どうやら、この研修先は日本どころか地球ですらなく、完全な異世界のようなのですが・・・・・・はたして葵は元の世界に戻ることができるのか!?

 ※ ※ ※

 ゲームの知識を生かして・・・・・・といっても、『ノーゲーム・ノーライフ』や《問題児シリーズ》のように作中で実際にゲームをするわけではなく、どちらかというと色々なゲームネタを挟んだ異世界生活モノというべき作品です。
 こういう作風だったら、ネタにしているゲームの名称をそのまま使ってもいいんじゃないかと思うのですが、作中では架空の作品名でぼかしてあって、やっぱり何か出版社的に問題があるんでしょうかね?
 ラノベじゃないですが、1996年に角川ホラー大賞受賞者の瀬名秀明氏が『MYST』とか『レミングス』とか実在の洋ゲーのネタを多数使った『GENE』というホラー小説を書いているので、小説で実在のゲームをネタにするのが全くNGというわけでもないんでしょうし。

※ ※ ※

 おそらく、本作で一番話題になっているのが、ハーフコボルトのヒロイン・アン。

 ラノベで獣人度高いケモノなヒロインが出てる!ということでケモノ界隈で騒がれていますが、ケモノの姿の方は魔法による変身であって、犬耳娘っぽい表紙の姿の方が本当の姿です。いちゃいちゃするシーンも基本的に犬耳娘な姿で展開されるので、ガチなのを期待しているケモナーの方は要注意かも。(普段の場面で甘える時などはケモノ姿なので、ケモノな妹が欲しい!という人は良いかな?)

 ケモミミ好きな方には、ケモミミに定評のある加藤いつわ氏(最近では『クロスワールド・アルケミカ』の絵も担当)の素敵な挿絵もあって、アンの健康的な魅力をたっぷりと味わえるのではないかと思いますよ!

 コボルト(小鬼)が犬系種族として解釈されるのは、『モンスター娘のいる日常』でもそうでしたが、もはや日本の伝統といってもいいのかもしれませんね。



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