人工リゾート島≪セナンクル・アイランド≫を舞台に、夢は「世界平和」な脳ミソ以外全部機械の能天気天然娘・七転福音(ナナコロビ・ネネ)と、天才科学者に創られた無愛想なネコミミアンドロイド・クラリオンのちょっと(?)危険な日々を描く、『紅殻のパンドラ』単行本巻6巻目が6月26日より発売中!
紅殻のパンドラ (6) (カドカワコミックス・エース)
兵器として転用することを目的に、巨大自律掘削装置「ブエル」に接触しつつあるアメリカ帝国軍。
彼らを排除し、「ブエル」を安定化させるため、ネネに黙って米帝軍の地下秘密基地に殴り込みをかけるクラリオン。
米帝軍の一個中隊を単騎で撃破していく彼女の前に現れたのは、帝国の秘密兵器・“恐怖”の名を持つ戦闘サイボーグ!
機械の目すら誤魔化す「熱光学迷彩」で守られた敵に、クラリオンは大苦戦を強いられることになりますが・・・・・・。
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5巻からひきつづき、戦闘メインのエピソードが多数収録された巻です。
とはいえ、戦闘だけではなくて、ネネの心境の変化を描くシーンや、ネネとクラリオンのいちゃいちゃ(クラリオンは微妙に嫌がっている感じ)も結構描かれています。
ネネの「世界平和はお金で買えるんです!」みたいな、何も考えてなさそうで、それなりに筋が通っている主張をするシーンが良い感じ。
ネネは相反する雰囲気を併せ持つようなところがあって、全身を最新技術で義体にしてもらえるほど恵まれている一方で、もう一度赤ん坊から成長をやり直すような想像を絶するリハビリを経験している点で、決して苦労知らずのお嬢さんではないわけで、彼女の「世界平和」の夢も、それなりの説得力を感じさせるようなモノになっています。
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4巻の時からしばしば使われている、「クラリオンの猫耳が動く」=「何かが接近している」という描写。
見えない敵と戦うことになる24話において、かなり効果的に使われています。
下のシーンでは「猫耳がピクッと動く」⇒「敵の攻撃」という流れになっていて、クラリオンが敵の攻撃を全く捉えられないわけではないことを示しています。
普通の人間キャラでは効果線や視線の方向を工夫する以外に表現不可能な「察知」の状態を、ケモミミの動きで描写できるのは、ケモミミバトル漫画ならではですね。
『紅殻のパンドラ』6巻P50(六道神士・士郎正宗/角川書店)
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