ケモミミ生活 ~獣耳作品情報ブログ~

獣耳のいる生活をはじめてみませんか?
獣耳キャラクターに関連する最新情報と懐かしい情報を織り交ぜて紹介していきます。

※世界で唯一(?)の獣耳評論サークル・S猫出版部のブログです。
※『総解説・猫耳史』『総解説・狐耳史』『総解説・兎耳史』等を頒布しています。
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山犬と山賊、相容れない者同士の復讐行。『ねじけもの』1巻

時は下剋上と裏切りが蔓延し、血で血を洗う戦国時代。
山賊に身を落としながらも、殺された仲間たちの復讐の機会をうかがう男は、ある時立ち寄った山で、守神の座を追われた山犬の化身に出会います。

恨みの炎に身を焦がす人間の男と、全てを諦観している人外の女。
根本的に相容れないはずの二人は、なぜか共に旅をすることになりますが・・・。

戦国ピカレスクファンタジー『ねじけもの』の初単行本が6月9日より発売中です!

舞台は戦国時代の九州・日向国。
物心つくころから共に戦ってきた武士仲間を、蜥蜴の紋を掲げる男に皆殺しにされた若武者カガシ。
彼は死体あさりや野伏狩りといった山賊まがいの事をして生き延びながら、復讐の炎を絶やすことなく「蜥蜴」の男を追い続けてきました。

ある日、行きがかりで妖怪退治を引き受けたカガシは山中で山犬に襲われ、あやまって谷底に足を滑らせてしまいます。

気がついた彼を介抱していたのは、超然とした雰囲気を持つ大柄な女。
山犬の化身だと称する女は、元は山神として里の人間に崇められていたそうですが、その後災いをもたらす存在として忌み嫌われるようになり、祠ごと谷底に落とされて百年近くそこで暮らしているのだといいます。

そこまでされていながら人を恨むことがない・・・それどころか一切激情らしいものを感じられない山犬の女に、カガシは激しい違和感を覚えるのですが、山犬の女の方はカガシに興味を持ったらしく、彼についてくるようになります。

山犬と山賊という、相容れない者同士の復讐行が始まるのでした、、、

※ ※ ※

ビジュアル的には、山犬の女・縣(あがた)の方がカガシよりもかなり大柄である点が目を惹きます。
格闘物の敵の女格闘家などにたまに見られるキャラクターですが、主人公側で登場するのは珍しいかも。
あと温和そうな外見・性格でありながら、人外だけあって人の命をなんとも思っていないらしい描写がされているのが巧いです。

※ ※ ※

獣妖怪としては縣のほかにも、彼女と因縁があるらしい雌狐の妖怪も登場します。縣も雌狐も頭に獣耳っぽいものが付いているのですが、髪の毛なのか本物の獣耳なのかは分かりません。
photo_1045







『ねじけもの』1巻P39(肋家竹一/新潮社)










「自分が狐だと忘れないように」あえて髪に狐の耳の形をつくっている『戦国妖狐』のたまがそうですが、あまり萌えを意識していない伝奇・妖怪作品だと、獣妖怪の獣耳はあくまで「元が獣である者」の象徴であって、本物の耳としての機能はないことが多いです。
『ねじけもの』もそのパターンなのかもしれませんね。
戦国妖狐 16 (コミックブレイド)
水上悟志
マッグガーデン
2016-02-17


※ ※ ※

昔の日本における「山犬」という呼称が結構色々な獣を指すので、縣がなんの獣であるのか少し悩みましたが、作中で「友」と呼んでいる獣が狼のようなので、とりあえず狼耳にカテゴライズしました。

妖怪モノで時々でてくる「貉(ムジナ)」も悩む時があるんですよね、、、



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獣耳娘=食欲旺盛、みたいなイメージがある。『魔物使いのもふもふ師弟生活』2巻

過去の大災害ののち、魔物が人間に忌み嫌われるようになってしまった世界で、魔物との共存を目指す《魔物使い》を続ける若者と、魔物使いになるべく彼に弟子入りした変わったお姫様、そして同居人の亜人の少女の物語。

なぜ魔物が忌むべき存在となってしまったのか? その真相の一端がこの巻で明らかになります!
『魔物使いのもふもふ師弟生活』の2巻目が5月31日より発売中です!

人とも動物とも違う存在・・・魔力を主食とする《魔物》。
15年前の大異変【黒の災厄】以来、人を襲うようになった《魔物》は、人類の敵として各地で征伐・退治されていきました。

《魔物使い》の青年シンラは亜人種の少女ルリとともに、人里離れたシュヴァルツシルトの森で《魔物》たちを保護しながら、静かな生活を送っていました。

そんなシンラの家に、竜の子供コドランを連れてやってきた訳アリ少女アレサは、シンラと共にいるうちに魔物使いになることを自ら志し、今ではシンラのもとで修行をする毎日を送っています。

そんなある日、旧友のセシリアからシンラに伝書鳩が届き、「聖レリック教自治領・イグニス」へ向かうようにと促されます。
そこで、教会を襲う《魔物》と対峙することになるシンラたちですが・・・。

しかしそれはこれから起こる、より大きな事件のきっかけでしかありませんでした!

※ ※ ※

一昨年くらいから潮流ができ始めている(と思う)「師弟もの」のライトノベルです。
ケモミミが登場するものに絞ってみても『師匠どもに告ぐ』『ワールド・ティーチャー』『セーブ&ロードのできる宿屋さん』『レトリカ・クロニクル』など、それなりの数の作品が出版されています。




レトリカ・クロニクル 香油の盟約 (メディアワークス文庫)
森日向
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-10-24


『魔物使いのもふもふ師弟生活』の特徴としては、弟子のアレサの方が正式な教育を受けている王族である分、知識量がシンラよりも(おそらく)上であること。
一方で、経験としては【黒の災厄】のような歴史的事件をくぐり抜けているシンラの方が圧倒的に上であるという点で、師弟関係のバランスが巧く保たれており、説得力のある描写がなされています。

※ ※ ※

本作のケモミミ代表である亜人種の少女・ルリは、今回は出番が少なめ。
シンラと一緒に戦いにも参加してはいるのですが、物語のキーパーソンはやっぱりアレサなので、どうしてもサポート役に回っている感じです。なんとなく食事している場面や物を食べている描写が多かった印象があります。

『狼と香辛料』のホロをはじめ、ケモミミ娘はたいてい大食い・・・もとい、食欲旺盛という属性が付くのですが、これは「食欲(本能)に忠実」といった印象を付けて、キャラクターの野性味を引き出す効果があるのでしょうね。



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前日譚の第二弾です!『ブレイブウィッチーズPrequel2 オラーシャの幻影』

アニメ『ブレイブウィッチーズ』の前日譚を描く『Prequel』の第二弾!
ネウロイの強大な侵攻にさらされる激戦のオラーシャ戦線・ペテルブルグを舞台に、個性派エース級ウィッチたちの活躍を描く『ブレイブウィッチーズPrequel2 オラーシャの幻影』が6月1日より発売中です!

1943年12月。ネウロイの侵攻を受け続けるオラーシャ第二の都市ペテルブルグ。
北方における人類側の最前線基地であり、幾度となく激戦が繰り広げられてきましたが、ここ最近はネウロイの襲撃も無く静かな状況が続いています。

暇ができて考え事が多くなったせいか、微妙なホームシックに陥り始めているニパ(スオムス空軍・曹長/使い魔:雪イタチ)。
そんな彼女を気遣って、菅野(扶桑皇国海軍・少尉/使い魔:ブルドッグ)がストライカーユニットを使った賭け競争に誘います。

悪戯っぽい遊びをしたことで多少は気持ちがほぐれましたが、やはり完全には気分が晴れないニパ。
そんな中で、ガリア共和国からの応援としてジョーゼット・ルマール(少尉/使い魔:ペルシャ猫)が第502にやってきます。
ここで、ニパは生来の人見知りが発動してしまい、自分の情けなさに余計に落ち込むことになってしまいますが、、、

※ ※ ※

ジョゼと下原定子の配属エピソードを描く巻ですが、実際に中心に描かれているのはだいたいニパだったりします。
アニメの頃(1944年)になるとだいぶ改善されていますが、ニパはもともと気分が不安定になりやすいタイプで、スオムス時代の彼女の活躍を描いた漫画『オーロラの魔女』ではそういう場面が多く描かれていました。

前の巻『オラーシャの大地』ではあまりニパの不穏な内面は出てませんでしたが、この『Prequel2』ではネガティブな面が大きく出てしまっている印象です。

※ ※ ※

漫画『オーロラの魔女』でも活躍した陸戦ウィッチ、狼中尉アウロラも登場します。
ちょっと顔出しといった程度ではなく、かなりストーリーに絡んで暴れ回りますので要チェックですね。





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