古くから人の世を惑わしてきた妖狐が、実直すぎる武家の若者に翻弄される!?
乱世の日本を舞台にした化け狐&若武者の物語『化け狐の忠心』の初単行本が好評発売中です!
玉藻は古来より人間の権力者を惑わせては喰らってきた妖狐。
その所業が祟って長い間封印されていましたが、乱世の戦乱の最中で封印が解け、燃え盛る館の中で出会った若武者・梅多直澄(うめだなおずみ)を次の獲物として定めます。
陰謀渦巻く乱世の武家の出ながら、清廉実直な直澄の魂に(食欲的な意味で)惚れ惚れとする玉藻。
じっくり堕落させ、美味しく料理した上で喰らってやろうと、侍女として梅多家に入り込んで、裏工作を始める玉藻ですが・・・
あまりにも生真面目で驕るところが無く、そして身の上の怪しい玉藻にも多大な心遣いをしてくれる直澄の態度に、玉藻は心乱されてしまいます。
最初はあくまで自分の獲物だからと、陰謀を企む他の人間から直澄を陰ながら守っていた玉藻ですが、そのうちに、四面楚歌の中でも高潔さを失わない直澄を支えてやりたいと思うようになり――
※ ※ ※
殺そうと思っていた相手に徐々に心奪われ、それゆえに苦しむことになる狐の物語です。
1話目はLaLa編集部のツイッター(X)でも読めます。化け狐がチョロすぎる若武者を誑かそうとしたら逆に心を乱された話
— LaLa編集部 (@LaLa_info) August 4, 2023
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本作の特徴は、人間と妖狐という種族の差だけでなく、小勢力ながらも武家の跡取りである直澄とただの侍女でしかない玉藻という、身分差に関わる障害が生じてくることでしょう。
以前の玉藻は、邪な人間をたぶらかすことにためらいがなかったので、力のある人間に取り入りトントン拍子で側室・妃になるというようなことができていましたが、直澄に対しては騙したくないという気持ちが働くせいで、結果的に直澄に近づきにくい地位に留まってしまっているというジレンマが発生しています。
話が進めば進むほど、玉藻の直澄に対する気持ちは強くなるのに、直澄に不用意に近づくことに(立場的に)問題が生じるようになり、これからどういう展開になるのだろうとハラハラさせられます。
古来より、狐の恋物語は不幸な結末に終わることが多いのですが、本作ではどうなるのか、先が気になりますね。

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