過酷な魔物討伐に身を投じる女騎士に付き従う、戦場には不釣り合いな獣人の子。
その子は実は、女騎士の立派な「弟子」なのでした!
力強い師弟が、囚われの獣人女性を助けるために奮闘する『女騎士とケモミミの子』、単行本4巻目が3月8日より発売中です!
幼い頃に家族同然で一緒に暮らしていた獣人・ルナと再会した女騎士オリビア。
かつての師匠の獣人カトレア、姉弟子のララとともに生活していたルナですが、戦争の混乱でそれぞれ離れ離れになってしまい、8年ぶりの再会となったのでした。
心優しかったルナは厳しい世界を生き抜く中ですっかり屈強な戦士として成長しており、オリビアは再会を喜びますが、ルナは何やら不審な人物たちと関係を持っている様子。
それを心配し事情を訊ねようとしたオリビアの前に、「魔女」を名乗る不気味な女性が現れ、ルナを連れ去ろうとするのでした!異様な術によって獣人の子ノアを盾にされ、最大のピンチに陥った女騎士オリビアは――
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師弟モノ&疑似親子モノの作品ですが、ここにきてファンタジー・バトル要素もかなり強くなってきました。
数奇な運命に囚われた獣人ルナを巡って、女騎士オリビア&弟子ノアが邪教徒たちと戦う場面が徐々に増えてきています。
邪教徒たちは他作品でもなかなか見ないような独特のグロテスクさがあって、バトル描写もリアリティがあり秀逸です。
3巻でも猫獣人のマオが尻尾でバランスをとって変幻自在の拳法を見せるシーンがありましたが、4巻も「クロスボウを馬上で巻き上げる」等のファンタジーな存在ならではの戦闘が繰り広げられる場面が多く、読んでいて飽きません。
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本作、獣人の姿についてもディテールが巧みに表現してあって、例えオリビアがノアを撫でるシーンでは「耳を押さえてみる」という、犬猫に対してやりがちな仕草が描かれています。
耳が「ぷるっ」と戻る感じを丁寧に描写しているのが面白い。
『女騎士とケモミミの子』4巻P77(たーぼえんじん/新潮社)
他にも「ノアが寝ぼけて若干野生に戻ってしまって本気噛みしそうになるシーン」など、犬猫を飼っていたら「あるある」な場面を、しっかりケモミミの子たちの仕草に落とし込んでいる点が、本作の魅力の一つでもあります。
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